前回の大統領選でも、情報機関のトップである国家情報院長が朴槿恵氏を当選させるため、ネットに対立候補だった文氏を中傷する書き込みをするよう指示したとして裁判で争われた。高裁では公職選挙法違反などで実刑判決が下されたが、大法院(最高裁)が差し戻しを決定。裁判は長期化している。
「なんでもアリ」の大統領選では、空前のお祭り騒ぎが繰り広げられる。
「2トントラックを改造したステージ付きの選挙カーが走り回り、行く先々で大音量で音楽を流して候補者を応援する替え歌を歌う。聴衆も一緒になって歌と踊りの輪に加わる。日本のような選挙演説よりも、“歌って踊って”のどんちゃん騒ぎが夜遅くまで続きます。
ちなみに拡声器の使用は深夜11時まで認められる。敵対候補の支援者からは抗議の電話が入るようです」(在韓ジャーナリストの藤原修平氏)
通常、替え歌の「選挙ソング」は各陣営5曲程度だが、文氏は今回、12曲も用意する気合いの入れ様なのだという。
※週刊ポスト2017年5月5・12日号