国内

バブル期は見せびらかしの時代 現代は「同調型消費」に変化

バブル期の消費と現在の消費の違いは?(イラスト/アフロ)

 NHKの連続テレビ小説『ひよっこ』の舞台となるのは1960年代の茨城と東京だ。1950年の朝鮮戦争を受けて高度成長期を迎えた日本。その経済がますます発展していったのが1960年代だ。1960年生まれである、大阪府立大学教授で工学博士の橋爪紳也さんが振り返る。

「子供でしたが、家庭でも生活の場でも、しばしば変化があるのが日常。変化の連続こそが、豊かさであったと、あとになって気がつきます。私たち1960年代生まれは、豊かさとともに成長した世代ともいえます」

 高度経済成長の人々の消費形態は、大衆消費だと、大妻女子大学学長の伊藤正直さんは分析する。

「みんなが持っているものを持ちたい。それが1960年代前半は、白黒テレビ、洗濯機、冷蔵庫だった。1970年代に入るとカラーテレビ、クーラー、自動車。誰もが持つことが期待されるものをみんなで持つ。そのために仕事を頑張って、給料をもらって、それを買う、というのが高度成長の時代だったといえるでしょう」

 その後、消費のあり方は変わっていった。

「1980年代のバブル期は見せびらかし消費の時代でした。人と違ったものを持っていることがよしとされた時代でした。ところが、バブルの崩壊で、その消費形態ができなくなった。現代は、低価格の規格商品をみんなが購入しています。仲間内でみんなと違ったことはしたくないから、みんなと同じようなことをやるという傾向ですね。同調型消費に変化してきていると思います」(伊藤さん)

※女性セブン2017年5月11・18日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

遠野なぎこ(Instagramより)
《愛するネコは無事発見》遠野なぎこが明かしていた「冷房嫌い」 夏でもヒートテックで「眠っている間に脱水症状」も 【遺体の身元確認中】
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
「佳子さまは大学院で学位取得」とブラジル大手通信社が“学歴デマ報道”  宮内庁は「全報道への対応は困難。訂正は求めていません」と回答
NEWSポストセブン
米田
「元祖二刀流」の米田哲也氏が大谷翔平の打撃を「乗っているよな」と評す 缶チューハイ万引き逮捕後初告白で「巨人に移籍していれば投手本塁打数は歴代1位だった」と語る
NEWSポストセブン
花田優一が語った福田典子アナへの“熱い愛”
《福田典子アナへの“熱い愛”を直撃》花田優一が語った新恋人との生活と再婚の可能性「お互いのリズムで足並みを揃えながら、寄り添って進んでいこうと思います」
週刊ポスト
麻辣湯を中心とした中国発の飲食チェーン『楊國福』で撮影された動画が物議を醸している(HP/Instagramより)
〈まさかスープに入れてないよね、、、〉人気の麻辣湯店『楊國福』で「厨房の床で牛骨叩き割り」動画が拡散、店舗オーナーが語った実情「当日、料理長がいなくて」
NEWSポストセブン
生成AIを用いた佳子さまの動画が拡散されている(時事通信フォト)
「佳子さまの水着姿」「佳子さまダンス」…拡散する生成AI“ディープフェイク”に宮内庁は「必要に応じて警察庁を始めとする関係省庁等と対応を行う」
NEWSポストセブン
まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
50歳で「アンパンマン」を描き始めたやなせたかし氏(時事通信フォト)
《巨大なアンパンマン経済圏》累計市場規模は約6.6兆円…! スパイダーマンやバットマンより稼ぎ出す背景に「ミュージアム」の存在
NEWSポストセブン
保護者を裏切った森山勇二容疑者
盗撮逮捕教師“リーダー格”森山勇二容疑者在籍の小学校は名古屋市内で有数の「性教育推進校」だった 外部の団体に委託して『思春期セミナー』を開催
週刊ポスト
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 万引き逮捕の350勝投手が独占懺悔告白ほか
「週刊ポスト」本日発売! 万引き逮捕の350勝投手が独占懺悔告白ほか
NEWSポストセブン