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受注生産の重さ5kg、5万円超 産湯のための高級木桶

『志水木材産業 うふっ湯桶』(5万4000円)

 生まれながらに木と親しみ、自然の恵みに包まれて健やかに成長してほしい、そんな思いを込めて作られたのが、波うつフォルムが温かな印象のベビーバス「うふっ湯桶」(さわら製:縦70×横40×高さ30cm 重さ5kg、満水容量35L 5万4000円)。

 製作・販売している『志水木材産業』(長野県南木曽町)の代表・志水弘樹さんは、「試作品を、孫の沐浴に使ったところ、とても気持ちよさそうな表情をしていて、そばで見守る家族一同、幸せな気持ちになりました」と、顔をほころばす。

 2014(平成26)年2月6日、「風呂の日」に行われた「桶・樽サミット」に参加した同社は、事例発表の冒頭で、3人の保育園児が仲よく木たらいに入った写真を紹介したところ、子供と木たらいの組み合わせがほっこりすると好評だった。また、産湯用の木たらいを望む声も多いなどと参加者と話をする中で、産湯のための木桶を作りたいと強く思ったという。

 使用する木材は、地元「木曽五木」の中から、確かな効能があるものを選ぶため、樹木成分研究の第一人者で東京大学名誉教授の谷田貝光克さんにアドバイスを求め、“さわら”に決定した。

「さわらには、安らかな眠りへ誘うα-ナピネン、抗菌作用のあるα-カジノールなどが含まれており、リラックスやアトピー予防などの効果が期待できるそうです。また、木目がきれいで軽くて耐湿性があるので、桶材として最適。湯を注ぐと優しく爽やかな香りが立ち上がるんです」(志水さん)

 デザインに工夫を凝らし、乳児の体を支えやすいように上部を曲線にしたほか、お湯を捨てやすいよう、底に丸い木栓の水抜き穴を設置。前後に3つの穴を開けたことで持ちやすく、適量以上の湯を自然に排出可能になった。

 桶を組み、カンナをかけるなどの工程を職人が手作業で行い、1つ作るのに3日はかかる。

「“うふっ湯桶”は、小社を含めた『産湯桶でウッドファースト協議会』の専門家が開発したもの。浴室に加え、キッチンのシンクでも手軽に使えるよう、桶に急な傾斜をつけています」(志水さん)。

 4月に発売されたばかりの受注生産品だが、すでに多くの注文が寄せられている。

※女性セブン2017年5月11日・18日号

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