昨今「ハイボールブーム」などがあるが、実は日本のワイン消費量は過去最多になっているのである。だが、ワイン売り場に並ぶ多くのボトルの中から自分好みのものを探し出すのは難しい。ベストセラーとなっている『図解ワイン一年生』の著者であるソムリエの小久保尊氏はこう語る。
「初心者にお勧めなのは『新世界』(アメリカ、オーストラリア、日本などヨーロッパ以外の国)のワインから選ぶことです」
初心者向きの果実味のはっきりした“わかりやすくおいしい”ワインは、一般的に単一ぶどう品種で造られる「新世界」のワインに多い。
しかも「新世界」の場合、ラベルにぶどう品種が書かれているので味が想像しやすく、もしそれが知らないぶどう品種でも、基本となる6つの品種(※注)と比べてどういう傾向の味なのかを店員に聞けばいい。
【※注/カベルネ・ソーヴィニヨン、ピノ・ノワール、メルロー、シャルドネ、リースリング、ソーヴィニヨン・ブランの6品種】
一方、フランス、イタリアなど「旧世界」で造られるワインの場合、そう簡単ではない。「旧世界」では、複数のぶどう品種をブレンドして造るのが主流で、ボトルのラベルにぶどう品種やその割合が書かれていない。このため、ぶどう品種を基準に選ぶのが難しいのだ。