昨年から今年にかけトラブルが多発したのが中国人観光客に人気の観光地・済州島だ。今年3月、中国人乗客約3400人を乗せた国際クルーズ船が済州島に入港したが、中国政府による韓国旅行禁止を慮った運営側が「済州島に降りるな」と乗客に通告。結局、船は港に4時間留まり、ゴミ2tを降ろして出航した。
今年2月には、済州島の空港で中国人観光客が免税品の袋をところ構わず捨てる様子が韓国で報じられた。
「捨てられたビニール袋でフロアはゴミの山。怒った韓国人から『ごみの不法投棄は犯罪だ』『中国人観光客の取り締まりを強化せよ』との声が寄せられました」(韓国人ジャーナリスト)
済州島では2016年9月、飲食店に酒を持ち込んで咎められた中国人観光客8人が店の女性店長を暴行、大けがを負わせた。同年2011月にも午前4時に飲食店で酒を注文した中国人が従業員に「閉店です」と告げられて逆上、従業員を殴る事件が発生している。
相次ぐトラブルに韓国のネットでは、「中国人が来られないようにしてほしい」「済州島は中国領なのか」との怒りの声があふれた。
※SAPIO2017年6月号