低湿地、崖下など地盤が不安定で災害に弱そうな場所、傾斜地、狭隘地など他に有効な使い道がなさそうな場所も同様である。また、あまり使われなくなった国道、県道や、抜け道となっている旧道などでひっそりと稼働していることがある。ちなみに、自販機には電気が必要なので、エロ本自販機小屋の横にはたいてい電柱が立っている。

 地方ごとの特徴もある。仙台周辺では震災復興のために全国から集まっている工事関係者が利用すると思われるエロ本自販機小屋がある。北陸の日本海沿いのエロ本自販機は自殺の名所と噂される場所に設置されていることがある。飛び降りようと思ったが、自販機を見て思いとどまった人もいたのではないか。

 異彩を放つのが大阪だ。全国一のエロ本自販機密集地帯で、しかも気持ちのいいほどあけすけ。建物の道路に面した側がガラス張りで、中のエロ本自販機が丸見え、繁華街のど真ん中にあり、隣が24時間営業の牛丼チェーン店、といった具合だ。

撮影■黒沢哲哉

※週刊ポスト2017年6月2日号

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