「江川さんに勝ったことで全国的に有名になり、2年秋から3年夏にかけて日本中から練習試合の招待が相次ぎました。呼んでくださった対戦校に失礼に当たるから、エースだった私はどんなに肘や肩が痛くても投げ続けましたよ。結果、酷使がたたり、3年夏の甲子園では電気治療器で痛みを和らげながら投げていました。
清宮君は野手なので肘や肩を壊すことはないでしょうが、試合ばかりでは、走り込みなど基礎的な練習が不足しがちになるリスクがある。夏の甲子園予選まで1か月足らずとなった現在は一度追い込んだ方が良い時期。そこから予選に向けて調子を上げていった方がピークを迎えやすい。これだけ試合が多いと調整が難しいと思います」
それでも清宮を目にする機会も多い方がいいというのもファンの本音。“高校生活最後の夏”は、本人だけでなく、ファンにとっても忘れられない夏となりそうだ。
※週刊ポスト2017年6月9日号