「私がカイロ大学に留学していたのは1986~~1992年のことです。その頃は小池さんの父、勇二郎さんが現地で日本料理店を開いており、私も交流がありました。彼女にとって、アブデル・カーディ・ハーティムさんだけでなく、政府関係の人脈が相当モノを言ったはずです。
イスラム圏というのはコネ社会で、そういう人間関係があると何でも変わってしまう。金銭援助も、大学の単位のことも、大いに助けてもらったと思いますよ。そうでないと、あのアラビア語(*注)でカイロ大をすんなりと卒業できたはずがない」
【*注:小池氏のアラビア語の語学力はそれ程高くない、とカイロ在住の通訳・翻訳家であるモハメッド・ショクバ氏は分析している】
小池の人脈について、現地で小池と知り合った女性もこう証言する。
「当時のアンワル・サダト大統領の夫人もカイロ大学に通っていたのですが、小池さんは夫人と友達になったと言っていました。それが縁で、政府関係の日本語通訳の仕事もあった」
彼女はアラブの大物たちと深く交流していった。その人脈をもとに、卒業後は現地コーディネーターとしてリビアのカダフィ大佐やパレスチナ解放機構(PLO)のアラファト議長のインタビューも実現させた。