◆総理官邸のかつてない「結束」

 人事の面でも第一次政権の失敗が活かされている。総理秘書官の筆頭格である政務担当秘書官に、経済産業省のキャリア官僚、今井尚哉を登用した。今井は第一次政権で事務秘書官を務めた経験がある。安倍にとって今井の再起用は正解だった。総理のスケジュール管理を担う今井は、例えば昼に苦手な人物と会ったら、夜には気の置けない人と会えるよう面会人の差配をするなど、実にきめ細かく安倍を支えている。

 閣僚人事も同様だ。中でも官房長官・菅義偉は安倍にとって大きな存在といえる。就任後、数十回の外遊が可能なのも菅が官邸を守ってくれているからだろう。菅にはやや安全運転すぎるという声もあるが、官僚やマスコミからの受けもいい。

 安倍は菅と今井に3人の官房副長官を加えた計6名で、毎朝20分程度、「正副官房長官会議」を行い、一日の動きのすり合わせを行っている。官邸の意思疎通の綿密さが政権安定の要諦であるとの考えからだ。総理の考えを共有し、また総理も各人からの進言に耳を傾ける。官邸内が役割分担され、結束力が生まれている。こんなことはそれまでになかったことだ。

 加えて、前回の反省を踏まえて不祥事を起こした閣僚はすぐに見切るようにもなった。政治資金規正法違反問題を起こした当時経産相の小渕優子や、最近では前復興相・今村雅弘の「東北でよかった」発言による辞任の例がある。3日で終わるものを下手に守ろうとしたら2週間長引く。だから、「切るときはスパッと切る」という、菅や今井の思惑が奏功している。

 官僚人事では、政治主導を掲げて「内閣人事局」を立ち上げたのも大きな出来事だ。これにより、各省庁の審議官級以上の約600人の幹部人事を決められることになった。内閣が課長クラスまでの人事を掌握するから、官僚全体が官邸のほうを向くようになる。もちろん、それが行き過ぎる懸念もあるため賛否両論あるが、行政の縦割りの弊害が是正され、官僚が国益を見据えるようになるメリットはあるだろう。

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