国内

ブラの60年史 見せたい欲求から現在の“サードウェーブ”へ

女性の意識とブラの変遷(写真/アフロ)

 ブラジャーとは、フランス語「ブラシェール(brassiere)」を英語音化したもので、日本と同じくアメリカでも口語では「ブラ」と呼ぶ。

 日本では戦後、バストのふくらみをおさえて着物を着る文化から、バストのふくらみを出し、体のラインを美しく演出するスタイルに変化していったという背景があり、それがブラの始まりだ。ワコールが日本初のブラを世に送り、“下着ショウ”が大盛況で催されるなど、ブラが日常着となった1950年代を経て、1960年代初頭にはブラにも新技術や新素材が続々登場。

◆1970年代~1980年代 男目線から自分のために

 働く女性の数が1950年には361万人だったのが、1960年には1300万人になり、体や下着の意識は変化していった。エポックメイキングなブラは、1961年発売の『ベルフラワーブラ』。理想のバストを造形すべく立体製図で作られ、今に続くブラの原型となっている。

 1970年代になると、男女の役割がグラデーション化。アメリカで起こった女性解放のウーマン・リブ運動が日本にも広がり、ブラを女性差別の象徴として排除する「ノーブラ運動」へと発展。救世主となったのが、縫い目のない『シームレスカップブラ』(1972年)。“まるいから、自然だから、ひびかないから…”をキャッチコピーに、下着のラインを感じさせないブラが年間100万枚超のヒット。

 1978年には斬新な『フロントホックブラ』が登場。男心もくすぐり、ブラが市民権を回復した。

 1980年代前半は空前のシェイプアップブームを受け、スポーティーな『シェイプパンツ』がメガヒットに。そのブラ版『シェイプブラ』(1982年)も売れに売れた。

 1980年代後半には一転してボディコンブームが起こり、形状記憶合金ワイヤーを使用した『ここちε』が、若い女性のマストアイテムに。ナチュラル志向から、“補整下着で胸を大きく見せる”という志向へ、大きな変革を遂げた。

関連記事

トピックス

水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
解散を発表した尼神インター(時事通信フォト)
《尼神インター解散の背景》「時間の問題だった」20キロ減ダイエットで“美容”に心酔の誠子、お笑いに熱心な渚との“埋まらなかった溝”
NEWSポストセブン
富田靖子
富田靖子、ダンサー夫との離婚を発表 3年も隠していた背景にあったのは「母親役のイメージ」影響への不安か
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン