東芝が株主総会に先立って急ピッチで進めたのが、「半導体メモリー事業」の売却だ。

 6月21日の取締役会で東芝は子会社である「東芝メモリ」の売却について、政府系ファンドの産業革新機構と日本政策投資銀行、米系投資ファンドのベインキャピタルを中心とする「日米韓連合」に交渉優先権を与えると決定。同連合は買収額として2兆円程度を提示したという。

 株主総会までに虎の子ともいえる半導体事業の売却先を選定することは最重要課題だった。

「唯一残された優良事業である半導体事業が2兆円以上で売れなければ、2期連続の債務超過となり、東証の規定により上場廃止となります。

 選定を急がなければ株主から“本当に2兆円以上で売れるのか”“売却できなければどう責任を取るのか”と激しく追及されるのは必至で、それに社長が何も答えられないという最悪の事態は避けたかったのでしょう」(経済ジャーナリスト・磯山友幸氏)

 それゆえ結論を急いだのだが、前途は多難だ。東芝メモリの売却については、三重県四日市市にあるメモリ工場を東芝と共同運営する米ウエスタンデジタル(WD)が激しく反発しており、米カリフォルニア州の裁判所に売却差し止めの訴訟を起こしている。

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