総会に向けた揺さぶりが始まったと捉えるべきだろうが、東芝の経営陣も生き残りをかけて必死だ。『経済界』編集局長・関慎夫氏がいう。

「根回しとして、すでに主要株主などに議決権の委任状を依頼しており、議案を通すのに十分な数は押さえているはず。グラス・ルイスの助言にかかわらず、2つの決議事項は承認される見通しです」

 それでも株主総会が大荒れになることは疑いない。事実、今年3月30日に開かれた臨時株主総会では、決議事項は半導体事業の分社化の承認を求める1件のみだったが、株主が次々に発言を求めて、終了までに3時間半を要した。関氏はこうみる。

「前回の臨時総会で株主が疑問を呈した課題について、ほぼ何も進捗がありません。東芝側が株主の声を強制的に制限しない限り、同じような質問や意見が繰り返されるでしょう。前回以上の長丁場となることは間違いありません」

 実際にどんな質疑応答が交わされるのか。識者の見方などをもとに「想定問答」をシミュレーションする。

 株主総会当日、会場周辺にはマスコミが大挙して押しかけ、株主たちにマイクを向ける。憤りを抱える株主は次々に「無能ばかりだ」と経営陣への不満を口にする。

 定刻になると綱川社長の宣言により物々しい雰囲気の中、株主総会が始まる。役員が株主に向かって頭を下げた後は、綱川社長や役員らが経営方針や今後の戦略を一通り説明し、株主が発言する番となる。

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