マリオットはカジュアルホテルでビジネス客の取り込みも狙う


 外資系ホテル、ラグジュアリーホテルの進出を望む声は、名古屋、福岡、札幌というような大都市でも根強い。

 例えば、名古屋。以前からラグジュアリーホテルが足りないと言われている。東京や大阪、京都、沖縄にあるリッツカールトンをはじめ、福岡にもあるハイアットといったブランドも進出していない。今秋、名古屋プリンスホテル スカイタワーの開業は予定されているものの、帝国、オークラ、ニューオータニといった元祖御三家も名古屋には進出していない。

 中部大学特任教授の細川昌彦氏によると、都市の発展にとっても、外資系を中心としたラグジュアリーホテルの存在は重要だという。

「MICE(国際会議などビジネストラベル)の誘致、開催にはラグジュアリーホテルの存在が不可欠で、スイートルーム数など一定の条件をホテルはクリアしなければならない」

 ラグジュアリーホテルの存在は、都市の文化的成熟度をはかる物差しのひとつともいえるのかもしれない。

 ただ、外資系ホテルの地方進出には課題もある。ホテルブランドと所有や運営は各々異なることはよく知られていることであるが、世界ブランドのホテル進出には、やはりそれを担う企業がキーポイントとなる。成功の算段がなければ進出が難しいのは当然だ。

 北の都札幌でも世界ブランドのホテルを望む声が強かった。一時、某チェーンのホテル進出プランが検討されたが「閑散期である真冬のことを考えるとやはり難しかったのでは」と地元のホテル関係者はいう。別のホテル関係者は「地域特性を知り尽くした運営会社でないと札幌への進出は大変」ともいう。

 またホテルの増加で、シティ、ビジネスなど様々なホテルの経営者や支配人との話で話題になるが“人材”の問題だ。グランドホテルの開業ともなれば優秀な人材を数多く集めるのが困難なため、引き抜きも激化するという。

 ホテルマンにとって外資系ホテルはある種“憧れの職場”だという声もよく聞く。知己のホテルマンでもこのところ、「ステップアップの機会に繋がる」と日本のビジネスホテルから外資系デラックスホテルへ転身した者が何人もいるが、人材確保の面でも「外資vs内資」という構図ができつつあるようだ。

■写真提供/瀧澤信秋

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