国内

多様な腸内細菌を摂取できる治療法「糞便移植療法」とは?

欧米では肥満治療などに応用されている「糞便移植療法」が日本でも(イラスト/アフロ)

 腸の免疫機能を正常に機能させる腸内細菌。人の腸内には乳酸菌をはじめ、さまざまな腸内細菌がいるが、もともと腸内に定着している「常在菌」と、一時的に入ってきて腸を通過する菌がいる。この常在菌の種類は、おおよそ3才までに決まるとされている。

◆免疫系の改善なら乳酸菌、便通の改善ならビフィズス菌

 3才までに摂り入れた常在菌の種類が少なければ、一生病弱なのかといえば、そうでもない。常在菌のエサとなり活性化させる菌を追加で摂ればいいのだ。それが、前述の“一時的に入ってきて通過する菌”。これらはヨーグルトなどの発酵食品に含まれている。

 今でこそ、さまざまなヨーグルトや乳酸菌飲料が発売されているが、日本人が乳酸菌食品を当たり前のように食べるようになったのは、第二次世界大戦後と、“腸活”の歴史はまだ浅い。大正3年からヨーグルトを京都で製造販売し、現在も乳酸菌の研究を続けているB&Sコーポレーションの貴家康尋さんはこう語る。

「創業者の正垣角太郎が自身の胃腸疾患がヨーグルトによって改善されたので、これを啓蒙したいと、薬のような形で生産販売を始めました。国内の市販のヨーグルトの先駆けといわれています」

 ヨーグルトは7世紀に日本に薬として伝わったものの、庶民が口にできるものではなかったという。大正時代以降、牛乳メーカーが中心となって多種多様な乳酸菌やビフィズス菌入りの製品を開発し、徐々に普及していった。ヤクルトの『乳酸菌シロタ株』をはじめ、さまざまな菌が発見され、今では逆に、どれを摂ればいいのかわからなくなるほどの“ヨーグルト戦国時代”に。

「腸を健康にするには、自分の常在菌を活性化させる菌を摂るのが理想的といわれますが、それがどの菌なのかはわかりにくい。ですから、乳酸菌かビフィズス菌のどちらかで考えるといいかもしれません。花粉症など免疫系を改善したいなら乳酸菌。便通の改善ならビフィズス菌が効果的とされています」(貴家さん)

関連キーワード

トピックス

大谷翔平選手と妻・真美子さん
「娘さんの足が元気に動いていたの!」大谷翔平・真美子さんファミリーの姿をスタジアムで目撃したファンが「2人ともとても機嫌が良くて…」と明かす
NEWSポストセブン
メキシコの有名美女インフルエンサーが殺人などの罪で起訴された(Instagramより)
《麻薬カルテルの縄張り争いで婚約者を銃殺か》メキシコの有名美女インフルエンサーを米当局が第一級殺人などの罪で起訴、事件現場で「迷彩服を着て何発も発砲し…」
NEWSポストセブン
「手話のまち 東京国際ろう芸術祭」に出席された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年11月6日、撮影/JMPA)
「耳の先まで美しい」佳子さま、アースカラーのブラウンジャケットにブルーのワンピ 耳に光るのは「金継ぎ」のイヤリング
NEWSポストセブン
逮捕された鈴木沙月容疑者
「もうげんかい、ごめんね弱くて」生後3か月の娘を浴槽内でメッタ刺し…“車椅子インフルエンサー”(28)犯行自白2時間前のインスタ投稿「もうSNSは続けることはないかな」
NEWSポストセブン
「埼玉を日本一の『うどん県』にする会」の会長である永谷晶久さん
《都道府県魅力度ランキングで最下位の悲報!》「埼玉には『うどん』がある」「埼玉のうどんの最大の魅力は、多様性」と“埼玉を日本一の「うどん県」にする会”の会長が断言
NEWSポストセブン
受賞者のうち、一際注目を集めたのがシドニー・スウィーニー(インスタグラムより)
「使用済みのお風呂の水を使った商品を販売」アメリカ人気若手女優(28)、レッドカーペットで“丸出し姿”に賛否集まる 「汚い男子たち」に呼びかける広告で注目
NEWSポストセブン
新関脇・安青錦にインタビュー
【独占告白】ウクライナ出身の新関脇・安青錦、大関昇進に意欲満々「三賞では満足はしていない。全部勝てば優勝できる」 若隆景の取り口を参考にさらなる高みへ
週刊ポスト
芸能活動を再開することがわかった新井浩文(時事通信フォト)
《出所後の“激痩せ姿”を目撃》芸能活動再開の俳優・新井浩文、仮出所後に明かした“復帰への覚悟”「ウチも性格上、ぱぁーっと言いたいタイプなんですけど」
NEWSポストセブン
”ネグレクト疑い”で逮捕された若い夫婦の裏になにが──
《2児ママと“首タトゥーの男”が育児放棄疑い》「こんなにタトゥーなんてなかった」キャバ嬢時代の元同僚が明かす北島エリカ容疑者の“意外な人物像”「男の影響なのかな…」
NEWSポストセブン
滋賀県草津市で開催された全国障害者スポーツ大会を訪れた秋篠宮家の次女・佳子さま(共同通信社)
《“透け感ワンピース”は6万9300円》佳子さま着用のミントグリーンの1着に注目集まる 識者は「皇室にコーディネーターのような存在がいるかどうかは分かりません」と解説
NEWSポストセブン
真美子さんのバッグに付けられていたマスコットが話題に(左・中央/時事通信フォト、右・Instagramより)
《大谷翔平の隣で真美子さんが“推し活”か》バッグにぶら下がっていたのは「BTS・Vの大きなぬいぐるみ」か…夫は「3か月前にツーショット」
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《いきなりテキーラ》サンタコスにバニーガール…イケイケ“港区女子”Nikiが直近で明かしていた恋愛観「成果が伴っている人がいい」【ドジャース・山本由伸と交際継続か】
NEWSポストセブン