下から仰ぎ見るだけの存在であった南千住の超高層マンションは、いまや羨望から日常へと変化し、刻一刻と進化を遂げる東京東部の情景と完全に一体となった。
戦後日本の経済成長の軌跡と共に歩んできた公明党の変遷は、この国の「戦後」の形が、成長から安定へ、そして安寧へと変化したその軌跡を体現しているようだ。
●ふるやつねひら 1982年北海道生まれ。立命館大学文学部卒業。主な著書に『左翼も右翼もウソばかり』『草食系のための対米自立論』。最新刊は『「意識高い系」の研究』。
○参考文献:薬師寺克行著『公明党』(中公新書)/参考資料:朝日新聞、OVA『人間革命』(シナノ企画)
※SAPIO2017年8月号