国際情報

北朝鮮のミサイルを自衛隊は撃ち落とすことができるのか

2段構えの迎撃システムの能力は

 弾道ミサイル防衛(BMD)システムは、早期警戒衛星が弾道ミサイルの発射を探知すると、地上レーダーや海上のイージス艦などが得た情報とを総合して、コンピューターが自動的にミサイル軌道を計算する。

 弾道ミサイルの飛翔経路は、発射後に上昇する「ブースト段階」、大気圏外に出て弾道飛行する「ミッドコース段階」、大気圏再突入後に着弾するまでの「ターミナル段階」の3つに区分される。日本のBMDシステムは、ミッドコース段階で海上自衛隊のイージス艦に搭載したSM3が、高度100km以上の大気圏外で迎撃する「高層迎撃」と、それを撃ち漏らした場合に「ターミナル段階」において、航空自衛隊のPAC3が上空15km付近に飛来した時点で迎え撃つ「低層迎撃」の2段構えとなっている。

 米韓軍の情報によれば、北朝鮮は日本を射程に収める「ノドン」を200~300基、韓国向けの「スカッド」を600基(このうち日本攻撃が可能なスカッドERは多くて100基と推定)、北朝鮮は保有している。これらのミサイルを一度に発射する「飽和攻撃」に対処できるのかという議論があるが、その際重要になるのは発射機の台数であり、米韓軍によればノドン用は40台、スカッド用は50台という(スカッドER用は不明)。

 日本向けの発射機は最大50台と推測される。常時使用可能なのは保有数の3分の1という原則(残り3分の2は予備と整備)に従えば、常時使用可能な発射機は15台ほどとなる。

関連キーワード

トピックス

西武・源田壮亮の不倫騒動から5カ月(左・時事通信フォト、右・Instagramより)
《西武源田と銀座クラブ女性の不倫報道から5か月》SNSが完全停止、妻・衛藤美彩が下していた決断…ベルーナドームで起きていた異変
NEWSポストセブン
大谷夫妻の第1子誕生から1ヶ月(AFP=時事)
《母乳かミルクか論争》大谷翔平の妻・真美子さんが直面か 日本よりも過敏なロスの根強い“母乳信仰”
NEWSポストセブン
ホストクラブで“色恋営業”にハマってしまったと打ち明ける被害女性のAさん(写真はAさん提供)
〈ちゅーしたら魔法かかるかも?〉被害女性が告白する有名ホストクラブの“恐ろしい色恋営業”【行政処分の対象となった悪質ホストの手練手管とは】
NEWSポストセブン
公務のたびにファッションが注目される雅子さま(撮影/JMPA)
《ジャケットから着物まで》皇后雅子さまのすべての装いに“雅子さまらしさ“がある理由  「ブルー」や小物使い、パンツルックに見るファッションセンス
NEWSポストセブン
小室圭さんと眞子さん(2025年5月)
《英才教育》小室眞子さんと小室圭さん、コネチカット州背景に“2人だけの力で”子どもを育てる覚悟
NEWSポストセブン
アントニオ猪木さん
アントニオ猪木を看取った付き人が明かす「最期の2か月」 “原辰徳の物まねタレント”が猪木を介護することになった不思議な巡り合わせ
週刊ポスト
寄り添って歩く小室さん夫妻(2025年5月)
【ステーキの焼き方に一家言】産後の小室眞子さんを支えるパパ・小室圭さんの“自慢の手料理”とは 「20年以上お弁当手作り」母・佳代さんの“食育”の影響
NEWSポストセブン
不正駐輪を取り締まるビジネスが(CPGのHPより)
《不正駐輪車を勝手にロック》罰金請求をするビジネスに弁護士は「法的根拠が不明確」と指摘…運営会社は「適正な基準を元に決定」と主張
NEWSポストセブン
「子供のころの夢はスーパーマンだった」前田投手(時事通信フォト)
《ワンオペ育児と旦那の世話に限界を…》米国残留の前田健太投手、別居中の元女子アナ妻が明かした“日本での新生活”
NEWSポストセブン
眞子さんと佳子さま(時事通信フォト)
《眞子さん出産発表の裏に“里帰りせず”の深い溝》秋篠宮夫妻と眞子さんをつないだ“佳子さんの姉妹愛”
NEWSポストセブン
田中容疑者の“薬物性接待”に参加したと証言する元キャバクラ嬢でOLの女性Aさん
《27歳OLが告白》「ラリってるジジイの相手」「女性を切らすと大変なんだ…」レーサム創業者“薬漬け性接待”の参加者が明かした「高額報酬」と「異臭漂うホテル内」
週刊ポスト
宮内庁は小室眞子さんの出産を発表した(時事通信フォト)
【宮内庁が発表】眞子さん出産で注目が集まる悠仁さま成年式「9月ならば小室圭さんとともに出席できる可能性が大いにある」と宮内庁関係者
NEWSポストセブン