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2017.07.11 07:00  週刊ポスト

藤井四段が口にした「僥倖」、かつての名人と同じフレーズ

「今日の気持ちを二字熟語とか、四字熟語で表わせれば、教えてください」

 最多タイ記録となる、28連勝目の記者会見では、そんな質問もされた。苦笑しながらも、そつのない受け答えをする天才少年とは対照的に、つたない質問をする報道陣の方が、やや滑稽にも映っただろう。

 ともあれ、相撲の横綱や大関の昇進時の口上のように、藤井が使う言葉は大きく注目された。それは藤井が、とても中学生とは思われないような、豊かな語彙(ボキャブラリー)の持ち主だからだ。

◆かつて「僥倖」と言った名人

 言葉の使い方ひとつで、その人が将棋に詳しく、理解がある、とわかる時がある。たとえば将棋をプレイする時に使う表現は、一般的には「打つ」ではなく、「指す」だ。立派な肩書きのコメンテーターが「将棋を打つ」と言うことはよくあり、それだけでがっかりしてしまう将棋ファンは多い。「指す」は12世紀から使われ続けている、古い言葉である。

「11連勝は自分の実力からすると、望外の結果ですし、素直にうれしく思っています」

 デビュー以来の連勝記録を更新した際のインタビューで、藤井は「望外」という言葉を使っていた。

〈望んでいた以上であること。また、そのさま〉(『日本国語大辞典』)という意味だが、実際に口にしたことがない、という人がほとんどではないか。ただ、古い将棋雑誌をひもといてみれば、将棋界では謙遜する時に使われてきた常套句だとわかる。

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