加計学園問題でも、岩盤規制に穴を開け、政治主導で認めたのだから正しいという論調が出ていますが、そんな単純なものではない。規制というのは弱者のためにあって、淘汰されるのが必ずしも良くない場合に規制をかけているわけで、むやみに緩和すればいいというものではない。タクシー業界も規制緩和して混乱を招いただけで、緩和したら何が起きるかを慎重に議論する必要があるのです。
ところが、小泉さん以来、「改革に反対する勢力=抵抗勢力」という二元化された図式で語られ、規制緩和は正義という御旗のもと、抵抗勢力は蹴散らされてきた。こういうレッテル貼りはもうやめて、いい加減、ちゃんと議論をしましょうよといいたいですね。
※週刊ポスト2017年7月21・28日号