もともと星野さんは、俳優、アーティスト、文筆家として活動するマルチタレントでしたが、最近の活動スタンスを見ていると、「『逃げ恥』がブームになって、周りの見る目がどんなに変わっても、僕は変わらないよ」という意志表示のように見えます。

 その証拠にこの8か月間、星野さんは俳優としてのコメントをほとんど発信しませんでした。今年4月に『サワコの朝』(TBS系)と『徹子の部屋』(テレビ朝日系)に出演したときも、アーティストや文筆家としてのスタンスばかりで、俳優業に関してはほぼ語っていません。

 芸能界では「ヒット作の次が最も重要」とされていますが、星野さんと所属事務所のスタンスは真逆。「次は民放連ドラ主演まちがいなし」という状況の中、それらのオファーをさらりとかわし、エッセイ、バラエティー、アニメ声優、楽曲提供、全国ツアーをしていたのです。

 多くの人とお金が関わる芸能界でこのスタンスを貫くのは難しいだけに、そのブレないスタンスは際立っています。星野さんはかつて演劇の現場に行くと「音楽の人でしょ」、音楽の現場へ行くと「演劇の人でしょ」と言われたほか、何度となく「1つに絞ったほうがいい」と忠告されながらもマルチタレントを貫いてきた強い意志の持ち主。さらに、ブームに流されない所属事務所のスタンスも特筆すべきでしょう。

◆手錠をかけられる前科者の役を選んだ理由

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