任天堂は2018年3月期の販売目標を1000万台としているが、前出の安田氏は「年内に1000万台は突破し、期末には1600万台に達するのではないか」と予想する。好調を続けるソニーのゲーム機「プレイステーション4(PS4)」の2年度目の販売台数が1480万台だったので、安田氏の予想通りになればライバル機を上回ることになる。
「PS4との差は、日本での販売の勢いの差。PS4は世界では大きく売れましたが、日本市場だけ売れなかったので、その分、スイッチの出荷数量のほうが上回るでしょう」(安田氏)
ならば、ますます目下の課題である品薄状態を一刻も早く解消させる必要がある。任天堂は8月22日に追加出荷分(数量は非公表)の予約注文を開始したものの、通販サイトにアクセスが殺到して制限をかける事態となっている。
「今年いっぱいは品薄が続くのではないか」(前出・ゲーム業界関係者)との見方もある中、10月から始まるクリスマス・年末商戦にどの程度普及させられるかによっても、今後の販売台数に大きく響いてくるだろう。
安田氏は「発売直後から爆発的にヒットしたハード機の人気は3年は衰えない」と持論を展開する。だが、スマホゲームの市場がますます巨大化する中で、任天堂も決して安閑としてはいられないはずだ。