「『それいゆ』でもパソコンが水浸しになって故障するという騒動が起きていたんです。一体、誰がやったのかははっきりしないのですが…」(『それいゆ』関係者)

 介護の仕事は体力的にもきつく、ストレスが溜まりやすい仕事だ。休みも少なく、ふさぎこんでしまうことも多い。『それいゆ』の勤務形態は他の施設より厳しく、月に8~9回の夜勤をこなす職員もいたという。

「Aさんは周囲に『夜勤が多い。減らしてほしいといくらお願いしても聞いてもらえない。もうやってられない』と不満を漏らしていたそうです。同僚から、“つきあいにくい人”と思われていたことも、『それいゆ』を辞めることになってしまった原因ではないでしょうか」(前出・Aさんの知人)

 今回の問題の真相はわからない。ただ、介護現場が虐待を招きやすい構造になっていることは確かだ。ケアマネジャーの経験を持つ淑徳大学の結城康博教授(社会福祉学)が指摘する。

「高齢化で施設が増える一方、給料が安い介護職員は慢性的な人材不足を抱えているので、技術や経験、モラルの低い職員が増えているように感じます。また、職員の研修制度を整えていない施設も増えています。たとえば認知症の入所者が暴力的になったり悪口を言ったりしたとき、経験の少ない職員だとケアできず、逆恨みから虐待に走ることもある。職員の待遇改善や研修制度の充実が急務です」

“被害者”が認知症を患っていることもあり、決定的な証言がなく、警察の捜査は長期化が予想されている。真相解明が待たれる。

※女性セブン2017年9月7日号

関連記事

トピックス

(時事通信フォト)
文化勲章受章者を招く茶会が皇居宮殿で開催 天皇皇后両陛下は王貞治氏と野球の話題で交流、愛子さまと佳子さまは野沢雅子氏に興味津々 
女性セブン
相次ぐクマ被害のために、映画ロケが中止に…(左/時事通信フォト、右/インスタグラムより)
《BE:FIRST脱退の三山凌輝》出演予定のクマ被害テーマ「ネトフリ」作品、“現状”を鑑みて撮影延期か…復帰作が大ピンチに
NEWSポストセブン
雅子さま(2025年10月28日、撮影/JMPA
【天皇陛下とトランプ大統領の会見の裏で…】一部の記者が大統領専用車『ビースト』と自撮り、アメリカ側激怒であわや外交問題 宮内庁と外務省の連携ミスを指摘する声も 
女性セブン
名古屋事件
【名古屋主婦殺害】長らく“未解決”として扱われてきた事件の大きな転機となった「丸刈り刑事」の登場 針を通すような緻密な捜査でたどり着いた「ソフトテニス部の名簿」 
女性セブン
今年の6月に不倫が報じられた錦織圭(AFP時事)
《世界ランキング急落》プロテニス・錦織圭、“下部大会”からの再出発する背景に不倫騒と選手生命の危機
NEWSポストセブン
「運転免許証偽造」を謳う中国系業者たちの実態とは
《料金は1枚1万円で即発送可能》中国人観光客向け「運転免許証偽造」を謳う中国系業者に接触、本物との違いが判別できない精巧な仕上がり レンタカー業者も「見破るのは困難」
週刊ポスト
各地でクマの被害が相次いでいる(左/時事通信フォト)
《空腹でもないのに、ただただ人を襲い続けた》“モンスターベア”は捕獲して山へ帰してもまた戻ってくる…止めどない「熊害」の恐怖「顔面の半分を潰され、片目がボロり」
NEWSポストセブン
カニエの元妻で実業家のキム・カーダシアン(EPA=時事)
《金ピカパンツで空港に到着》カニエ・ウエストの妻が「ファッションを超える」アパレルブランド設立、現地報道は「元妻の“攻めすぎ下着”に勝負を挑む可能性」を示唆
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さんの胸キュンワンシーンが話題に(共同通信社)
《真美子さんがウインク》大谷翔平が参加した優勝パレード、舞台裏でカメラマンが目撃していた「仲良し夫婦」のキュンキュンやりとり
NEWSポストセブン
兵庫県宝塚市で親族4人がボーガンで殺傷された事件の発生時、現場周辺は騒然とした(共同通信)
「子どもの頃は1人だった…」「嫌いなのは母」クロスボウ家族殺害の野津英滉被告(28)が心理検査で見せた“家族への執着”、被害者の弟に漏らした「悪かった」の言葉
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
“最もクレイジーな乱倫パーティー”を予告した金髪美女インフルエンサー(26)が「卒業旅行中の18歳以上の青少年」を狙いオーストラリアに再上陸か
NEWSポストセブン
大谷翔平選手と妻・真美子さん
「娘さんの足が元気に動いていたの!」大谷翔平・真美子さんファミリーの姿をスタジアムで目撃したファンが「2人ともとても機嫌が良くて…」と明かす
NEWSポストセブン