「トリプル補選は3選挙区とも自民党現職の死去に伴って実施される弔い合戦で、いずれももともと保守地盤が強い選挙区だけに自民が3勝して当たり前だと見られていた。

 ところが、愛媛は加計学園の獣医学部の新設問題で揺れており、しかも地元の意向を無視した自民党本部の候補者選びに反発が強まっている。青森は昨年の参院選で野党統一候補が勝利しているし、亡くなった木村太郎・代議士の親族の間に出馬争いがあり、陣営が一枚岩ではない。新潟5区は角栄以来の地盤を持つ田中家から候補者が立てば大波乱が起きる可能性がある。自民党の2勝1敗ならまだしも、1勝2敗や3敗になれば一気に倒閣運動が勢いづくでしょう」

 安倍首相は「加計学園問題の震源地である愛媛に入ればマスコミの餌食になるし、他の2選挙区でも総理の応援は逆効果にしかならない」(同前)と、“疫病神”扱いされている。

※週刊ポスト2017年9月8日号

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