ライフ

78万冊所蔵する雑誌の図書館・大宅壮一文庫 一般利用も可

天井まで雑誌がズラリ(撮影/山崎力夫)

 日本初の雑誌専門図書館「大宅壮一文庫」(東京・世田谷区)は、評論家・ジャーナリストの大宅壮一の約20万冊の蔵書を引き継ぎ、没後の1971年に設立された。所蔵雑誌は主に出版社からの寄贈で収集され、年間約800種類・1万冊ずつ増加。明治時代以降の雑誌や専門誌は1万種類・78万冊にまで膨らみ、大宅が願った「民衆の図書館」として、誰もが気軽に手に取ることができる。

 利用者は雑誌索引の目録かデータベースから読みたい記事を探して、閲覧・複写申込書に誌名を記入。用紙を資料閲覧室へ出し、雑誌が書庫から出てくるのを待つ。持ち帰りたい記事があれば複写を申請し、コピーを受け取り、精算する流れだ。一般利用者は入館料で15冊まで閲覧でき、追加料金で1日105冊まで請求することができる。

 館内は2階から地下2階まで各階に書庫を備え、書棚は天井まで雑誌で埋まっている。事務局次長の鴨志田浩氏はこう語る。

「一人前に雑誌を出せるようになるまでに1か月ほどかかります。週刊と付いて月刊誌の棚にある雑誌や、誌名変更しても創刊時の誌名で五十音分類されている雑誌などの特例があり、混乱してしまうからです」

 記事索引は7000以上の項目や人名で独自に分類。最新号については約400誌の索引を随時データベース化している。

「世の流れを汲んで索引項目を修正し、連携する作業もしています。例えば『未婚の母』なら以前は未婚で子育てする女性でしたが、最近は『シングルマザー』で離婚や別居で子育てする女性まで総称する。そこで『シングルマザー』を柱の項目に立てて、キーワードに『未婚の母』を含めるなど、更新しているのです」(同前)

関連キーワード

関連記事

トピックス

新恋人のA氏と腕を組み歩く姿
《そういう男性が集まりやすいのか…》安達祐実と新恋人・NHK敏腕Pの手つなぎアツアツデートに見えた「Tシャツがつなぐ元夫との奇妙な縁」
週刊ポスト
女優・八千草薫さんの自宅が取り壊されていることがわかった
《女優・八千草薫の取り壊された3億円豪邸の今》「亡き夫との庭を遺してほしい」医者から余命宣告に死の直前まで奔走した土地の現状
NEWSポストセブン
あとは「ワールドシリーズMVP」(写真/EPA=時事)
大谷翔平、残された唯一の勲章「WシリーズMVP」に立ちはだかるブルージェイズの主砲ゲレーロJr. シュナイダー監督の「申告敬遠」も“意外な難敵”に
週刊ポスト
左から六代目山口組・司忍組長、六代目山口組・高山清司相談役/時事通信フォト、共同通信社)
「六代目山口組で敵う人はいない」司忍組長以上とも言われる高山清司相談役の“権力” 私生活は「100坪豪邸で動画配信サービス視聴」も
NEWSポストセブン
35万人以上のフォロワーを誇る人気インフルエンサーだった(本人インスタグラムより)
《クリスマスにマリファナキットを配布》フォロワー35万ビキニ美女インフルエンサー(23)は麻薬密売の「首謀者」だった、逃亡の末に友人宅で逮捕
NEWSポストセブン
クマ被害で亡くなった笹崎勝巳さん(左/バトル・ニュース提供、右/時事通信フォト)
《激しい損傷》「50メートルくらい遺体を引きずって……」岩手県北上市・温泉旅館の従業員がクマ被害で死亡、猟友会が語る“緊迫の現場”
NEWSポストセブン
財務官僚出身の積極財政派として知られる片山さつき氏(時事通信フォト)
《増税派のラスボスを外し…》積極財政を掲げる高市早苗首相が財務省へ放った「三本の矢」 財務大臣として送り込まれた片山さつき氏は“刺客”
週刊ポスト
WSで遠征観戦を“解禁”した真美子さん
《真美子さんが“遠出解禁”で大ブーイングのトロントへ》大谷翔平が球場で大切にする「リラックスできるルーティン」…アウェーでも愛娘を託せる“絶対的味方”の存在
NEWSポストセブン
ベラルーシ出身で20代のフリーモデル 、ベラ・クラフツォワさんが詐欺グループに拉致され殺害される事件が起きた(Instagramより)
「モデル契約と騙され、臓器を切り取られ…」「遺体に巨額の身代金を要求」タイ渡航のベラルーシ20代女性殺害、偽オファーで巨大詐欺グループの“奴隷”に
NEWSポストセブン
イギリス出身のボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
《ビザ取り消し騒動も》イギリス出身の金髪美女インフルエンサー(26)が次に狙うオーストラリアでの“最もクレイジーな乱倫パーティー”
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKI(右/インスタグラムより)
《趣里が待つ自宅に帰れない…》三山凌輝が「ネトフリ」出演で超大物らと長期ロケ「なぜこんなにいい役を?」の声も温かい眼差しで見守る水谷豊
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 維新まで取り込む財務省の巧妙な「高市潰し」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 維新まで取り込む財務省の巧妙な「高市潰し」ほか
NEWSポストセブン