「糖質制限を行なうと、必ず『脂質』か『たんぱく質』のどちらかの摂取量を増やさなければなりません。これは、炭水化物の代わりに肉などを多く摂ることが糖尿病につながったという研究結果です」(北品川藤クリニック院長で内科医の石原藤樹氏)
2012年にはハーバード大が糖質とたんぱく質の摂取に関して別の発表を行なっている。約4万3000人を対象に食事と糖尿病発症の関係性について調べたところ、「糖質の摂取減」と「たんぱく質の摂取増」が同時に起きると、心筋梗塞や脳卒中といった血管の障害が増加することが判明した。
「膵臓の血管に負担がかかれば、インスリンの分泌に支障をきたすといった可能性は十分に考えられる。しかし、たんぱく質や脂質の摂り過ぎがどのように血糖値上昇や糖尿病発症に関係してくるか、そのメカニズムはまだ詳しくはわかっていないのが現状です」(前出・石原氏)
※週刊ポスト2017年9月22日号