その他、台湾には、日本軍人や日本人警察官、さらには日本の軍艦などが神様として祀られる御堂や廟がいくつもある。
台南の「飛虎将軍廟」は、1944年10月の台湾沖航空戦で壮烈な戦死を遂げた日本海軍の戦闘機パイロット・杉浦茂峰兵曹長が祭神「飛虎将軍」として祀られている。この廟では、日本国国歌『君が代』や軍歌『海ゆかば』が歌われるのだ。
そして高雄の紅毛港保安堂は日本の軍艦が祀られており、国旗掲揚台には軍艦旗が掲げられ、提灯にもこれでもかというほど軍艦旗が描かれているから仰天だ。
台湾には神社もそのまま残されている。
桃園市の桃園忠烈祠は、かつての桃園神社であり建物は当時のまま残されているので一見の価値がある。
それどころか、2015年には台東に鹿野神社が当時と同じ場所に再建された他、屏東のパイワン族の村にも神社が再建されている。
また花蓮には特攻隊員が最後の夜を過ごしたという松園別館の旧兵事部の建物や防空壕などがきれいに整備されて公開されているほか、台北駅の隣にあるかつての鉄道部の建物は目下、修復中で近く鉄道博物館としてオープンする予定だ。
台湾人の友人によると、台湾では近年日本統治時代の建物を次々と復元して保存する動きがあるという。こうしたことは、まさに台湾人の親日度を示すバロメータでもある。