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小池新党 早期の総選挙で「新人候補の擁立間に合わない」

小池新党も迷走(写真:共同通信社)

 民進党議員の不倫疑惑と相次ぐ離党などで安倍政権への風向きが大きく変わった。それを受けて9月10日、麻生太郎・副総理兼財務相は安倍晋三・首相と会談し、早期の解散・総選挙を強く進言したといい、10月中に総選挙が行われる見通しとなった。

 総選挙の“台風の目”になると見られていた小池新党にも“民進病”が伝染した。都民ファーストの会では小池都知事の特別秘書・野田数(かずさ)氏が代表就任からわずか2か月で辞任、小池氏の元秘書の荒木千陽(ちはる)・都議に交代したが、会派内から「密室で決められた」「選考プロセスが不透明」と批判があがって内紛が勃発している。

 小池氏は若狭勝氏とともに新党結成に動いている民進党離党組の細野豪志氏と会談し、国政新党旗揚げの後押しをしているが、足元の都議団が内紛状態では選挙どころではない。

 都議選の小池旋風は旧来の自民党支持層から多くの票が「安倍自民にお灸を据えたい」と反自民に回ったことで劇的な効果をあげた。だが、小池新党が内紛模様では、“怒れる自民支持層”の票の行き場がなくなる。無党派層に加えて、“お灸組”が棄権に回れば、投票率は史上最低だった前回総選挙(約53%)をさらに下回ることが十分にあり得る。「政界の生き字引」と呼ばれる平野貞夫・元民主党参院議員が語る。

「小池新党は早期の総選挙になると民進党離党組が何人か参加するくらいで、新人候補の擁立は間に合わないでしょう。野党も小池新党も有権者に自民党に代わる選択肢を示すことができるような状況にはない。その結果、棄権票が増えて投票率が下がり、自公は得票数を大きく減らしながら議席数はほぼ現状維持で憲法改正に必要な3分の2の勢力を確保してしまうという状況が十分予想されます」

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