ライフ

ネット中継で注目の“将棋メシ”「外出禁止」がもたらした余波

ファンにとっては盤外の楽しみも(写真:時事通信フォト)

 80年以上前から、新聞の観戦記で注目されるようになっていた「将棋メシ」。2000年代に入ると、それまで以上に棋士の食事や対局姿などがより注目されるようになった。将棋のインターネット中継が増えたり、サイトが充実したりしたことで、タイトル戦の対局場の旅館や対局者の食事が画像で紹介されるようになり、目を引くようになったためだ。

 近年は将棋を指すのではなく、スポーツ観戦のように観て楽しむファン(「観る将」と呼ばれる)も多い。

 筆者が取材して印象に残っているメニューは、羽生善治二冠の、寿司とジンジャーエールという取り合わせ。寿司といえばガリ。ガリといえばショウガ。ショウガといえばジンジャーエールということだろうか。寿司にガリはついていたのだが。

 2013年、第62期王将戦七番勝負第3局が岩手県大船渡市で行われたときは、佐藤康光王将(当時)が1日目午前から2日目午後まで4回ある“おやつ”すべてでフルーツの盛り合わせを頼んだ。すると、スタッフが皿や盛り付け方を毎回変えて、佐藤に出した。対局者に目でも楽しんでもらうための配慮は、ネット観戦していたファンからも反響が大きかった。

 2016年、外出禁止や対局室への電子機器の持ち込みが禁止された。それは棋士の食事に間接的に影響を与えた。休憩時に外食していた棋士も、出前中心にせざるを得ないからだ。

 外出禁止になってから出前を取ることが増えたのが木村一基九段だ。「朝食をしっかり食べるので、昼食はこだわっていない。満腹で眠くならないように気をつけている」という。

関連キーワード

関連記事

トピックス

上原多香子の近影が友人らのSNSで投稿されていた(写真は本人のSNSより)
《茶髪で缶ビールを片手に》42歳となった上原多香子、沖縄移住から3年“活動休止状態”の現在「事務所のHPから個人のプロフィールは消えて…」
NEWSポストセブン
ラオス語を学習される愛子さま(2025年11月10日、写真/宮内庁提供)
《愛子さまご愛用の「レトロ可愛い」文房具が爆売れ》お誕生日で“やわらかピンク”ペンをお持ちに…「売り切れで買えない!」にメーカーが回答「出荷数は通常月の約10倍」
NEWSポストセブン
王子から被害を受けたジュフリー氏、若き日のアンドルー王子(時事通信フォト)
《10代少女らが被害に遭った“悪魔の館”写真公開》トランプ政権を悩ませる「エプスタイン事件」という亡霊と“黒い手帳”
NEWSポストセブン
「性的欲求を抑えられなかった」などと供述している団体職員・林信彦容疑者(53)
《保育園で女児に性的暴行疑い》〈(園児から)電話番号付きのチョコレートをもらった〉林信彦容疑者(53)が過去にしていた”ある発言”
NEWSポストセブン
『見えない死神』を上梓した東えりかさん(撮影:野崎慧嗣)
〈あなたの夫は、余命数週間〉原発不明がんで夫を亡くした書評家・東えりかさんが直面した「原因がわからない病」との闘い
NEWSポストセブン
テレ朝本社(共同通信社)
《テレビ朝日本社から転落》規制線とブルーシートで覆われた現場…テレ朝社員は「屋上には天気予報コーナーのスタッフらがいた時間帯だった」
NEWSポストセブン
62歳の誕生日を迎えられた皇后雅子さま(2025年12月3日、写真/宮内庁提供)
《愛子さまのラオスご訪問に「感謝いたします」》皇后雅子さま、62歳に ”お気に入りカラー”ライトブルーのセットアップで天皇陛下とリンクコーデ
NEWSポストセブン
竹内結子さんと中村獅童
《竹内結子さんとの愛息が20歳に…》再婚の中村獅童が家族揃ってテレビに出演、明かしていた揺れる胸中 “子どもたちにゆくゆくは説明したい”との思い
NEWSポストセブン
日本初の女性総理である高市早苗首相(AFP=時事)
《初出馬では“ミニスカ禁止”》高市早苗首相、「女を武器にしている」「体を売っても選挙に出たいか」批判を受けてもこだわった“自分流の華やかファッション”
NEWSポストセブン
「一般企業のスカウトマン」もトライアウトを受ける選手たちに熱視線
《ソニー生命、プルデンシャル生命も》プロ野球トライアウト会場に駆けつけた「一般企業のスカウトマン」 “戦力外選手”に声をかける理由
週刊ポスト
前橋市議会で退職が認められ、報道陣の取材に応じる小川晶市長(時事通信フォト)
《前橋・ラブホ通い詰め問題》「これは小川晶前市長の遺言」市幹部男性X氏が停職6か月で依願退職へ、市長選へ向け自民に危機感「いまも想像以上に小川さん支持が強い」
NEWSポストセブン
割れた窓ガラス
「『ドン!』といきなり大きく速い揺れ」「3.11より怖かった」青森震度6強でドンキは休業・ツリー散乱・バリバリに割れたガラス…取材班が見た「現地のリアル」【青森県東方沖地震】
NEWSポストセブン