国内

産業観光注目のきっかけとなった富岡製糸場・日本食研ツアーの中身

世界遺産になった富岡製糸場(画像提供/冨岡製糸場)

“モノづくり大国・日本”などといわれるように、日本には多くの産業が存在する。その現場を目で見ながら、その成り立ちや歴史などを知ることができるのが、産業観光の特徴だ。産業観光の見学料金は、無料か、有料の場合でも1000円未満がほとんどだ。ここでは産業観光が注目されるきっかけとなった2か所を紹介しよう。

◆世界遺産になった富岡製糸場

 産業観光には、産業遺産やそれに関連する博物館などの施設、周辺地域の街並みを訪れることも含まれる。その中で、日本の産業観光が世界に注目されるようになったのは、2014年に日本の近代化遺産として初の世界遺産登録を受けた富岡製糸場(群馬県富岡市)だ。

 明治政府が日本の近代化のために、養蚕が盛んで、大量の繭を確保できる富岡に模範工場を設置。明治4年(1871年)に、フランス人糸検査人のポール・ブリュナ氏を雇い建設。全国から子女を集めて、製糸技術を学ばせたのが富岡製糸場だ。日本観光振興協会主任研究員の森岡順子さんは言う。

「富岡は、製糸場だけではなく、製糸技術を学んだ女性たちが地元に帰り、その技術を広めたというストーリーも含めての文化遺産です。工場の敷地内には、彼女たちが住んでいた宿舎も。またかつて周辺に芝居小屋があり、利用していたお菓子屋なども残っており、当時の工女たちの豊かな生活がわかります」

 繰糸所は長さ140mの巨大な建物。設置された300釜の繰糸器械は、当時としては世界最大級の規模。ここで400~500人程度の工女たちが働いていた。

 現在は、国宝にも指定されている繰糸所などが見学可能だ。

住所:群馬県富岡市富岡1-1 入場料:大人1000円

◆地域へ社会貢献 日本食研の工場見学

関連キーワード

関連記事

トピックス

「第65回海外日系人大会」に出席された秋篠宮ご夫妻(2025年9月17日、撮影/小倉雄一郎)
《パールで華やかさも》紀子さま、色とデザインで秋を“演出”するワンピースをお召しに 日系人らとご交流
NEWSポストセブン
立場を利用し犯行を行なっていた(本人Xより)
【未成年アイドルにわいせつ行為】〈メンバーがみんなから愛されてて嬉しい〉芸能プロデューサー・鳥丸寛士容疑者の蛮行「“写真撮影”と偽ってホテルに呼び出し」
NEWSポストセブン
2024年末、福岡県北九州市のファストフード店で中学生2人を殺傷したとして平原政徳容疑者が逮捕された(容疑者の高校時代の卒業アルバム/容疑者の自宅)
「軍歌や歌謡曲を大声で歌っていた…」平原政徳容疑者、鑑定留置の結果は“心神耗弱”状態 近隣住民が見ていた素行「スピーカーを通して叫ぶ」【九州・女子中学生刺殺】
NEWSポストセブン
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《佳子さまどアップ動画が話題》「『まぶしい』とか『神々しい』という印象」撮影者が振り返る “お声がけの衝撃”「手を伸ばせば届く距離」
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(左/共同通信、右/公式サイトより※現在は削除済み)
《“やる気スイッチ”塾でわいせつ行為》「バカ息子です」母親が明かした、3浪、大学中退、27歳で婚約破棄…わいせつ塾講師(45)が味わった“大きな挫折
NEWSポストセブン
池田被告と事故現場
《飲酒運転で19歳の女性受験生が死亡》懲役12年に遺族は「短すぎる…」容疑者男性(35)は「学校で目立つ存在」「BARでマジック披露」父親が語っていた“息子の素顔”
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(公式サイトより※現在は削除済み)
《15歳女子生徒にわいせつ》「普段から仲いいからやっちゃった」「エスカレートした」“やる気スイッチ”塾講師・石田親一容疑者が母親にしていた“トンデモ言い訳”
NEWSポストセブン
9月6日に悠仁さまの「成年式」が執り行われた(時事通信フォト)
【なぜこの写真が…!?】悠仁さま「成年式」めぐりフジテレビの解禁前写真“フライング放送”事件 スタッフの伝達ミスか 宮内庁とフジは「回答は控える」とコメント
週刊ポスト
交際が報じられた赤西仁と広瀬アリス
《赤西仁と広瀬アリスの海外デートを目撃》黒木メイサと5年間暮らした「ハワイ」で過ごす2人の“本気度”
NEWSポストセブン
世界選手権東京大会を観戦される佳子さまと悠仁さま(2025年9月16日、写真/時事通信フォト)
《世界陸上観戦でもご着用》佳子さま、お気に入りの水玉ワンピースの着回し術 青ジャケットとの合わせも定番
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン
和紙で作られたイヤリングをお召しに(2025年9月14日、撮影/JMPA)
《スカートは9万9000円》佳子さま、セットアップをバラした見事な“着回しコーデ” 2日連続で2000円台の地元産イヤリングもお召しに 
NEWSポストセブン