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2017.10.12 07:00  SAPIO

日本統治の痕跡消したがる韓国に、日本家屋守る韓国人もいる

韓国人女将が切り盛りする「つくし」

 ソウルにおける和風居酒屋の草分けの一つに「つくし」という店がある。ソウル駅の次の南営駅近くにあって、オープンから約20年になる。ソウル駅前から漢江に向かう大通りを「龍山(ヨンサン)路」というが、店は南営駅前の龍山路をちょっと脇に入ったところにある。軒下に赤提灯をぶらさげ、ソウルでもっとも日本的な雰囲気の居酒屋である。

 筆者はこの店を「文化財だよ!」といって、在ソウル日本人はもちろん韓国人たちにもPRしてきた。というのは、店の建物が今やソウルでは数少ない日本統治時代の日本人民家の名残だからだ。

 築80年の木造2階建てで、この間、手が加えられ原形は多少崩れているが間違いなく日本家屋なのだ。その証拠に、店に入ると左奥の壁際に階段があり、それをトントンと上がると2階は6畳一間で、床の間や押入れ跡がある。2階は数年前までは畳部屋だったが、今は畳はない。

 日本統治時代にどんな日本人が住んでいたかは分からない。ただ、ソウル駅の先の龍山一帯には当時、朝鮮軍司令部があり軍関係者が多く住んでいた。また南営駅の次は龍山駅で、軍関係中心の広大な操車場があり、鉄道関係者も多くいた。

 龍山駅は朝鮮半島を北上して満州に繋がる物流の拠点でもあった。それやこれやで龍山は日本人が多く住む“日本人街”だったのだ。

 現在、ソウルからは日本統治時代の建物がほとんど消えてしまった。京城駅(現ソウル駅)や朝鮮銀行(現韓国銀行貨幣金融博物館)、京城府庁(現ソウル市庁)など大きな建物は一部保存されたが、日本風民家は都市再開発のあおりでほとんど目にしなくなった。

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