◆陛下の意向で誕生した大会

 10月27~29日の2泊3日の日程で、皇太子さまは『全国障害者スポーツ大会』の開会式に出席されるため、愛媛県で“おひとり公務”に臨まれていた。

「開会式では、“3年後の東京パラリンピックに向けて力強く羽ばたく選手が数多く誕生することを期待しております”と挨拶され、車椅子バスケットボールや聴覚障害者のバレーボールなどを観戦されました。また、サイクリング推進の取り組みを視察されるためレンタサイクル施設に足を運ばれたほか、造船会社のドックで建造中の船舶をご覧になり、その大きさに感嘆の声を上げられていました」(皇室記者)

 皇室と障害者スポーツのかかわりは深い。

「もともとこの大会は、皇太子時代の天皇陛下のご意向で誕生しました。1964年の東京五輪と同時開催されたパラリンピックを両陛下は連日観戦。大会後、陛下が“このような大会を国内でも毎年行えないものだろうか”と述べられたのをきっかけに、翌年前身となる大会がスタートしました」(皇室ジャーナリスト)

 その後、両陛下はこのイベントに熱心に取り組まれた。思い入れのある大事な公務を引き継がれたのが、皇太子さまと雅子さまだった。

「残念ながら、療養生活に入って以降、都内で行われた年を除いて、雅子さまはお出ましになっていません。2泊3日のスケジュールのため、ご負担が大きいということで今回も見送られたのでしょう。また直後の11月1日には東日本大震災の被災地訪問のため、宮城県に足を運ばれる予定でした。翌週には秋の園遊会を控えていて、愛媛行きを断念されたことには致し方のない面もあったのでしょう」(前出・皇室記者)

 着実にお出ましの機会が増えている中にあって、今から1年半後には皇后となられる雅子さまへの期待は日を追うごとに大きくなっている。

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