ライフ

遺伝子研究 親の身長が低くても子が低くなるとは限らない

こんな身近な”病気”も遺伝する可能性アリ

 医学の分野では遺伝子を解析し、病気は「遺伝」が原因となるのか、それとも生活習慣などの「環境」が引き起こすのかという研究が進んでいる。病気以外に、体の特徴や性格、能力なども親から子に遺伝すると考えられるが、遺伝のしやすさには、それぞれ差がある。

 たとえば、顔立ち。「男の子は母親似で女の子は父親似」と言われるが、顔の特徴はどこまで遺伝するのか。石川県立看護大学教授の大木秀一氏はこう言う。

「子供の顔立ちには、父母両方の遺伝子が入ってきて、発現する確率は五分五分です。全体的にどちらかに似ているというよりは、目や鼻、口など個々のパーツがどちらかに似るケースが多い」

 身長に関しては、意外な事実が判明した。

「身長は遺伝の影響が90%ほどとされていますが、両親の身長が低いからと言って、必ずしも子供も低くなるとは限りません。人間の持つ身長が伸びる遺伝子が最大で10あったとして、たとえ両親が3ずつしか持っていなかったとしても、その子供には両親の“伸びる”遺伝子6つ分が受け継がれるケースもあるからです」(大木氏)

 身体的な特徴が遺伝するのは、自分や周囲の親子を見ていれば、ある程度、実感できるが、性格についてはどうか。医療経済ジャーナリストの室井一辰氏はこう解説する。

「英ロンドン大学の研究グループが、過去の論文を分析した研究報告によると、『経験への開放性』『勤勉性』『外向性』『協調性』『情緒不安定性』の5つは40~60%が遺伝子の影響であることを説明できるとしています。残りは育った環境によるということです」

※週刊ポスト2017年12月1日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
岸信夫元防衛相の長男・信千世氏(写真/共同通信社)
《世襲候補の“裏金相続”問題》岸信夫元防衛相の長男・信千世氏、二階俊博元幹事長の後継者 次期総選挙にも大きな影響
週刊ポスト
女優業のほか、YouTuberとしての活動にも精を出す川口春奈
女優業快調の川口春奈はYouTubeも大人気 「一人ラーメン」に続いて「サウナ動画」もヒット
週刊ポスト
二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
真剣交際していることがわかった斉藤ちはると姫野和樹(各写真は本人のインスタグラムより)
《匂わせインスタ連続投稿》テレ朝・斎藤ちはるアナ、“姫野和樹となら世間に知られてもいい”の真剣愛「彼のレクサス運転」「お揃いヴィトンのブレスレット」
NEWSポストセブン
デビュー50年の太田裕美、乳がん治療終了から5年目の試練 呂律が回らず歌うことが困難に、コンサート出演は見合わせて休養に専念
デビュー50年の太田裕美、乳がん治療終了から5年目の試練 呂律が回らず歌うことが困難に、コンサート出演は見合わせて休養に専念
女性セブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン