ビジネス

カップ焼そば「モッチッチ」 ジャンク感が出ないこだわり

シリーズ累計1000万食の『焼そばモッチッチ』

 一般的に、カップ麺は100万食でヒット商品といわれている。ところが、発売4か月でシリーズ累計1000万食を突破した大ヒット商品が誕生した。女性目線を取り入れることで記録的な数字を叩き出したエースコック『焼そばモッチッチ』の開発秘話をご紹介する。

 エースコックがカップ焼そばの新製品開発を始めたのは、約5年前。外食や家庭での焼そば人気は高いのに、カップ焼そばはなぜ女性に人気がないのか。かねてから、同社にとって課題になっていたのだという。実際、女性にリサーチをしてみたところ、「カップ焼そばを買うのは恥ずかしい」「ジャンク感があって食べるのに抵抗感がある」という声があることがわかった。

 そこで、男性が好むガッツリ感よりも、女性が好きな自然なおいしさを目指して、ソースの味の方向性を決めることからスタートした。中華料理店やお好み焼き店など、お店の焼そばを30種類以上並べ、十数人で試食を行い、決め手となる味を探った。試食を繰り返し、ようやくかつおの風味と紅しょうがが、手づくりの焼そばのおいしさの決め手であることを突き止めたのだ。

 また、生麺のような食感に近づけてほしい、という女性の要望にも応えた。独自製法の『真空仕立て麺』で、麺をつくる工程に、真空状態にする過程を加え、麺の密度を上げることに成功。さらに、水分の多い多加水麺にすることで、モッチリとしたかみ応えとツヤのある食感を実現。この麺の密度と水分量のバランスの絶妙さにより、手づくり焼そばのようなみずみずしい食感を再現することができた。

 さらに、ジャンク感が出ないようにこだわり、手づくり感のある味を目指したことで、油っこくないさっぱりとした味わいに仕上がった。カロリーが控えめなのもうれしい。カップ焼そばは、一般的に500kcalは下らない。高いものだと800kcal近い商品もあり、体重が気になる女性には手を出しにくかった。しかし、『焼そばモッチッチ』は1食当たり409kcal。厚生労働省から5年ごとに発表されている『日本人の食事摂取基準(2015年版)』によると、成人女性の1日のカロリー摂取基準は2000kcal前後。『焼そばモッチッチ』なら、サラダやスープなどの副菜と一緒に食べても、1食分の摂取カロリー666kcalを超える心配はないだろう。

 今年6月に発売し、わずか発売2か月半で600万食を販売。9月25日には、第2弾となる『塩焼そばモッチッチ ふわり鰹だし』も登場し、売り上げはシリーズ累計1000万食を突破した。「まるで生麺みたいなもっちもちの弾力」「パッケージがかわいい」「ボックス型容器が持ちやすい」と、女性だけでなく幅広い層に支持されているという。

※女性セブン2017年12月21日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

遠野なぎこ(Instagramより)
《愛するネコは無事発見》遠野なぎこが明かしていた「冷房嫌い」 夏でもヒートテックで「眠っている間に脱水症状」も 【遺体の身元確認中】
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
「佳子さまは大学院で学位取得」とブラジル大手通信社が“学歴デマ報道”  宮内庁は「全報道への対応は困難。訂正は求めていません」と回答
NEWSポストセブン
米田
「元祖二刀流」の米田哲也氏が大谷翔平の打撃を「乗っているよな」と評す 缶チューハイ万引き逮捕後初告白で「巨人に移籍していれば投手本塁打数は歴代1位だった」と語る
NEWSポストセブン
花田優一が語った福田典子アナへの“熱い愛”
《福田典子アナへの“熱い愛”を直撃》花田優一が語った新恋人との生活と再婚の可能性「お互いのリズムで足並みを揃えながら、寄り添って進んでいこうと思います」
週刊ポスト
麻辣湯を中心とした中国発の飲食チェーン『楊國福』で撮影された動画が物議を醸している(HP/Instagramより)
〈まさかスープに入れてないよね、、、〉人気の麻辣湯店『楊國福』で「厨房の床で牛骨叩き割り」動画が拡散、店舗オーナーが語った実情「当日、料理長がいなくて」
NEWSポストセブン
生成AIを用いた佳子さまの動画が拡散されている(時事通信フォト)
「佳子さまの水着姿」「佳子さまダンス」…拡散する生成AI“ディープフェイク”に宮内庁は「必要に応じて警察庁を始めとする関係省庁等と対応を行う」
NEWSポストセブン
まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
50歳で「アンパンマン」を描き始めたやなせたかし氏(時事通信フォト)
《巨大なアンパンマン経済圏》累計市場規模は約6.6兆円…! スパイダーマンやバットマンより稼ぎ出す背景に「ミュージアム」の存在
NEWSポストセブン
保護者を裏切った森山勇二容疑者
盗撮逮捕教師“リーダー格”森山勇二容疑者在籍の小学校は名古屋市内で有数の「性教育推進校」だった 外部の団体に委託して『思春期セミナー』を開催
週刊ポスト
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 万引き逮捕の350勝投手が独占懺悔告白ほか
「週刊ポスト」本日発売! 万引き逮捕の350勝投手が独占懺悔告白ほか
NEWSポストセブン