国内

桑名市の街歩きで楽しい千羽鶴やはまぐりマンホール探索

桑名ならではの絵柄が描かれたマンホール

 ふだん何気なく目にしているマンホールのふた。これは溶けた鉄を型に入れ、冷やして固める鋳物技術によるものだ。

 江戸時代から鋳物づくりが盛んな桑名市は、近隣で鋳物砂が採掘されたことから、明治以降は鍋釜、コンロ、アイロンなどの家庭用品を製造するようになり、現在も、土木や建築部品にその技術が使われている。

 街を歩けば、あちらこちらに鋳物で作られた建造物やオブジェが立ち並ぶが、桑名宗社の青銅鳥居もその1つ。高さ6mを超える銅で作られた鳥居は日本随一。県指定の文化財となっている。

 さらに散策を続けると、千羽鶴やはまぐり、渡船場・七里の渡しがデザインされたマンホールのふたが点在しており、足を止め、それらをスマホで撮影する女性たちの姿もところどころで見受けられた。

「これらはすべて桑名の名物です。桑名の海では貝やのり、魚が豊富に獲れ、特に、はまぐりは言葉遊びになるほど全国的に有名ですが、焼きはまぐりのおいしさは格別です。また、千羽鶴は1枚の紙から数羽の鶴を作る桑名独特の技術で、市の無形文化財に指定されています。これらのデザインを探して歩くのも、桑名の街歩きの楽しみの1つになっています」(桑名市商工観光文化課の溝口智之さん)

 最近では“マンホール女子”なる言葉もあるが、鋳造・加工・試作メーカーの『桑原鋳工』では、そんな女性たちに向け、鋳物工場見学の他、ミニチュアマンホールのふた作りができる、鋳物体験教室などを行っている。

「工場で見たことを、実際に自分の手でやってみる。鋳物体験ではミニチュアマンホールのふたが作れるのですが、マンホール好きの女性たちにも好評です」(同社・自社ブランド事業部・清水真由さん)

 桑名の鋳物は、熱伝導率が高いと評判で、最近は、その技術を使った鍋やフライパンなどが、料理好きから高い評価を得ている。

※女性セブン2018年1月4・11日号

関連キーワード

トピックス

公選法違反の疑いで刑事告訴され、書類送検された斎藤知事(左:時事通信フォト)と折田楓氏(右:本人SNS)
“公選法違反疑惑”「メルチュ」折田楓氏の名前が行政SNS事業から消えていた  広島市の担当者が明かした“入札のウラ側”《過去には5年連続コンペ落札》
NEWSポストセブン
コンサートでは歌唱当時の衣装、振り付けを再現
南野陽子デビュー40周年記念ツアー初日に密着 当時の衣装と振り付けを再現「初めて曲を聞いた当時の思い出を重ねながら見ていただけると嬉しいです」
週刊ポスト
”薬物密輸”の疑いで逮捕された君島かれん容疑者(本人SNSより)
《28歳ギャルダンサーに“ケタミン密輸”疑い》SNSフォロワー10万人超えの君島かれん容疑者が逮捕 吐露していた“過去の過ち”「ガンジャで捕まりたかったな…」
NEWSポストセブン
中居正広氏の近況は(時事通信フォト)
反論を続ける中居正広氏に“体調不良説” 関係者が「確認事項などで連絡してもなかなか反応が得られない」と明かす
週刊ポスト
スーパー「ライフ」製品が回収の騒動に発展(左は「ライフ」ホームページより、みぎはSNSより)
《全店舗で販売中止》「カビだらけで絶句…」スーパー「ライフ」自社ブランドのレトルトご飯「開封動画」が物議、本社が回答「念のため当該商品の販売を中止し、撤去いたしました」
NEWSポストセブン
「地面師たち」からの獄中手記をスクープ入手
「全てを話せば当然、有罪となっていたでしょう」不起訴になった大物地面師が55億円詐欺「積水ハウス事件」の裏側を告白 浮かび上がった“本当の黒幕”の存在
週刊ポスト
大谷と真美子さんを支える「絶対的味方」の存在とは
《大谷翔平が“帰宅報告”投稿》真美子さん「娘のベビーカーを押して夫の試合観戦」…愛娘を抱いて夫婦を見守る「絶対的な味方」の存在
NEWSポストセブン
「お笑い米軍基地」が挑んだ新作コント「シュウダン・ジケツ」(撮影/西野嘉憲)
沖縄のコント集団「お笑い米軍基地」が戦後80年で世に問うた新作コント「シュウダン・ジケツ」にかける思い 主宰・まーちゃんが語る「戦争にツッコミを入れないと」
NEWSポストセブン
令和最強のグラビア女王・えなこ
令和最強のグラビア女王・えなこ 「表紙掲載」と「次の目標」への思いを語る
NEWSポストセブン
“地中海の楽園”マルタで公務員がコカインを使用していたことが発覚した(右の写真はサンプルです)
公務員のコカイン動画が大炎上…ワーホリ解禁の“地中海の楽園”マルタで蔓延する「ドラッグ地獄」の実態「ハードドラッグも規制がゆるい」
NEWSポストセブン
『週刊ポスト』8月4日発売号で撮り下ろしグラビアに挑戦
渡邊渚さん、撮り下ろしグラビアに挑戦「撮られることにも慣れてきたような気がします」、今後は執筆業に注力「この夏は色んなことを体験して、これから書く文章にも活かしたいです」
週刊ポスト
強制送還のためニノイ・アキノ国際空港に移送された渡辺優樹、小島智信両容疑者を乗せて飛行機の下に向かう車両(2023年撮影、時事通信フォト)
【ルフィの一味は実は反目し合っていた】広域強盗事件の裁判で明かされた「本当の関係」 日本の実行役に報酬を支払わなかったとのエピソードも
NEWSポストセブン