例えば、いきなり飼い主が「お手」や「ハイタッチ」を求めても、世話を続けなければなつかないようAIシステムが組み込まれるなど、より本物の犬に近いコミュニケーション能力に進化させている。また、本体やクラウド上のAIを活用することでデータが蓄積され、飼い主が喜ぶ新しい動きも可能になるという。
さらに、かねてより平井氏が重視する「リカーリング」と呼ばれるビジネスモデルを採用しているのも特徴だ。
プレイステーションなどゲーム事業でも行っている継続課金する仕組みのことだが、新型アイボも単体売り切りではなく、使用には3年契約プランで月額2980円(一括は9万円)が必要となる。定期的な収入源を得ることによって、今回は息の長い事業に育てようというソニーの戦略が伺える。
さて、新型アイボはどのくらい売れるのだろうか。ソニーは販売目標を掲げていないが、昨年11月の発表時に行った予約販売分はすでに完売している。
市場の反応が良ければ量産体制を整え、海外での販売も視野に入れているというが、本体価格だけでも19万8000円(税別)するため、気軽に“飼える”値段ではない。ただ、アイボ復活がソニー完全復活のシンボルとなりそうなだけに、発売後の反響に注目したいところだ。