できればサラリーマンに交じって、新橋で飲んで帰りたい気分で、“あ~中間管理職の苦悩ってこういうことなのかな、大変だな~”って思ったりね…」

◆娘のひとり暮らし許すか、許さざるべきか

 野崎のように、日々戦っている人間にとって、唯一のやすらぎの場は、家庭だと織田は言う。

「原作でも野崎の家庭での姿が描かれていますが、彼は不思議なほど、奥さんや娘にその日あったことや仕事のことを全部、話すんです。さすがに“娘にそこまで話すかなあ~”と思うこともあって、それは監督と相談して夫婦で話す場面に変えてもらったんですが」

 野崎の娘は17才という設定。織田には息子がいるが、もし、自分に思春期の娘がいたら、と悩んだという。

「17才って恐らく父親にとっては、まだまだ子供。でも、実際は思っている以上に成長しているんですよね。ドラマでは娘が“大学に進学したらひとり暮らしをしたい”と言い出して、野崎は困惑するんです。

 ぼくには娘がいませんし、この役をやるまで考えたことがなかったので、娘を持つ父親の心境が知りたくて、娘のいるスタッフに聞いてみたんです。“娘のひとり暮らし、何才から許す?”って。でも、17~18才での娘のひとり暮らしというのは、やっぱりみんな複雑みたいで。ぼくも許すか、許さざるべきか、ずっと悩んでいます」

 家族の話に眉間にしわを寄せたり、顔をほころばせたり。役柄の話をしているのに、本当に家族思いのいいお父さんだなあと、ふと思わせる。織田裕二とはそんな人だった。

撮影/江森康之

※女性セブン2018年1月18・25日号

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