芸能

銀行員演じる織田裕二「サラリーマンに交じり新橋で飲みたい」

『監査役 野崎修平』に出演する織田裕二

 型破りだけれども、まっすぐで熱血漢。そんな印象の強い織田裕二が今、サラリーマンの苦悩を痛烈に体感しているという。50代となり、俳優としてますます脂がのっている彼の、そんな苦悩とは…?

「どうも、織田裕二です」

 そう言って、まっすぐ背筋を伸ばしたまま、丁寧に深々と頭を下げる姿には、実直な人柄が表れている。

 久しぶりのドラマ『監査役 野崎修平』で、銀行の監査役を演じているだけに、カチッとしたスーツに白シャツ、きっちりとネクタイをした姿は、まさにエリート銀行員そのものだ。

「今日はイマドキっぽいスーツを着ていますが、ドラマの舞台設定が、1990年代後半なんで、衣装では、当時流行ったダボッとしたスーツを着ています。ぼくが演じている野崎という男は、曲がったことが嫌いで、例えば、銀行の頭取でも間違っていると思ったら歯向かっていく。その不器用さを表すには、ダボッとしたやぼったいスーツがぴったりなのかなとも思って」(織田・以下同)

 1990年代後半といえば、まさに『踊る大捜査線』(※1997年1月放送開始)が放送された頃。当時、30代に入ったばかりの彼は、年上の先輩との共演が多かったが、年齢を重ねるごとに、若手俳優との共演も増えていった。そして咋年12月、50才に。久しぶりに年上ぞろいの現場で戦っている、と言う。

「しかも、役どころも曲者(くせもの)ぞろい(笑い)。岸谷五朗さん演じる専務も強烈な個性だし、松嶋菜々子さんが演じる立川祥子も女性初の役員を狙うという設定で、怪しい。癖のある人ばかりの中で、ぼくは正義感の塊のような実直な男役なんで、直球を投げる芝居しかできないから、悔しいですね」

 しかも、毎日、緊張の連続。ストレスもたまり気味だ。

「野崎は監査役になる前は、銀行の地蔵通り支店の支店長をやっていて、サラリーマン人生の終盤に差しかかっていた時に、監査役に抜擢されるんです。そして、銀行内の不正を目の当たりにして、この銀行を変えようと決意する。そんな彼の前には、巨大な闇が立ちはだかり、目の前に“にんじん”をぶら下げて誘惑してくる。でも、彼は見向きもしないで戦いを挑んでいくんです。そういう直球の演技って、20~30代なら若さで勝負できるけれど、この年になると…大変ですね」

 と言って、しばらく思いをめぐらせた後、続けて、

「ずっと何かと戦っているんですよ。顔面神経痛になるかも!?っていうくらい毎日、気を張っているんです。普段、ぼくは撮影に入るとお酒は滅多に飲まないのですが、今は、家に帰ってビールを飲んでいます。なんでしょうねぇ~、ビールを飲まないと気持ちが切り替えられないんです。

関連記事

トピックス

夜の街にも”台湾有事発言”の煽りが...?(時事通信フォト)
《“訪日控え”で夜の街も大ピンチ?》上野の高級チャイナパブに波及する高市発言の影響「ボトルは『山崎』、20万〜30万円の会計はざら」「お金持ち中国人は余裕があって安心」
NEWSポストセブン
東京デフリンピックの水泳競技を観戦された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2025年11月25日、撮影/JMPA)
《手話で応援も》天皇ご一家の観戦コーデ 雅子さまはワインレッド、愛子さまはペールピンク 定番カラーでも統一感がある理由
NEWSポストセブン
大谷と真美子さんを支える「絶対的味方」の存在とは
《ドッグフードビジネスを展開していた》大谷翔平のファミリー財団に“協力するはずだった人物”…真美子さんとも仲良く観戦の過去、現在は“動向がわからない”
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「金の無心をする時にのみ連絡」「断ると腕にしがみついて…」山上徹也被告の妹が証言した“母へのリアルな感情”と“家庭への絶望”【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
被害者の女性と”関係のもつれ”があったのか...
《赤坂ライブハウス殺人未遂》「長男としてのプレッシャーもあったのかも」陸上自衛官・大津陽一郎容疑者の “恵まれた生育環境”、不倫が信じられない「家族仲のよさ」
NEWSポストセブン
悠仁さま(2025年11月日、写真/JMPA)
《初めての離島でのご公務》悠仁さま、デフリンピック観戦で紀子さまと伊豆大島へ 「大丈夫!勝つ!」とオリエンテーリングの選手を手話で応援 
女性セブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(読者提供)
《足立暴走男の母親が涙の謝罪》「医師から運転を止められていた」母が語った“事件の背景\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\"とは
NEWSポストセブン
大谷翔平が次のWBC出場へ 真美子さんの帰国は実現するのか(左・時事通信フォト)
《大谷翔平選手交えたLINEグループでやりとりも》真美子さん、産後対面できていないラガーマン兄は九州に…日本帰国のタイミングは
NEWSポストセブン
高市早苗首相(時事通信フォト)
《日中外交で露呈》安倍元首相にあって高市首相になかったもの…親中派不在で盛り上がる自民党内「支持率はもっと上がる」
NEWSポストセブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(現場写真/読者提供)
【“分厚い黒ジャケット男” の映像入手】「AED持ってきて!」2人死亡・足立暴走男が犯行直前に見せた“奇妙な”行動
NEWSポストセブン
高市早苗首相の「台湾有事」発言以降、日中関係の悪化が止まらない(時事通信フォト)
「現地の中国人たちは冷めて見ている人がほとんど」日中関係に緊張高まるも…日本人駐在員が明かしたリアルな反応
NEWSポストセブン
10月22日、殺人未遂の疑いで東京都練馬区の国家公務員・大津陽一郎容疑者(43)が逮捕された(時事通信フォト/共同通信)
《赤坂ライブハウス刺傷》「2~3日帰らないときもあったみたいだけど…」家族思いの妻子もち自衛官がなぜ”待ち伏せ犯行”…、親族が語る容疑者の人物像とは
NEWSポストセブン