芸能

伝説的雑誌『映画の友』 創刊編集長が語るヒットの哲学

最盛期には40万部売れた

 それまで暗い印象のあったアダルトメディアが日の目を見た1970年代、とりわけ異彩を放っていたのが『EIGA NO TOMO』だ。もともと『映画の友』は、洋画紹介誌として一時代を築いたが、1967年に休刊。その後、商標権を譲り受けた近代映画社が日活ロマンポルノの特集雑誌『EIGA NO TOMO』として復刊し、最盛期には40万部を記録したとも言われている。なぜ『EIGA NO TOMO』は他の映画雑誌と一線を画すことができたのか。創刊編集長・小杉修造氏(近代映画社顧問)が同誌の誕生秘話を語る──

 * * *
 休刊していた外国映画誌『映画の友』の名を引き継ぎ復刊したきっかけは、1975年に遡ります。前年に公開されたフランス映画『エマニエル夫人』がヒットしたのを受け、ロマンポルノに力を入れていた日活が『東京エマニエル夫人』の製作に乗り出したことを聞きつけた私は、同作の写真集の企画を日活に持ちかけました。

 当時、私が編集長を務めていた『近代映画』は、かつて石原裕次郎や吉永小百合、小林旭といった日活の黄金期を支えたスターを長年紹介してきた歴史があります。当時の『近代映画』はアイドル誌になっていましたが、日活とは太いパイプでつながっていました。

 こうしたアダルト要素の強い本が売れるかは未知数でしたが、半月で製作した『東京エマニエル夫人』の写真集は想像以上の売れ行きでした。アダルトという新たな金脈を掘り起こした、そんな思いで日活ロマンポルノに特化した雑誌を作ることになったのです。

関連記事

トピックス

劉勁松・中国外務省アジア局長(時事通信フォト)
「普段はそういったことはしない人」中国外交官の“両手ポケットイン”動画が拡散、日本側に「頭下げ」疑惑…中国側の“パフォーマンス”との見方も
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
【本人が語った「大事な存在」】水上恒司(26)、初ロマンスは“マギー似”の年上女性 直撃に「別に隠すようなことではないと思うので」と堂々宣言
NEWSポストセブン
佳子さまの「多幸感メイク」驚きの声(2025年11月9日、写真/JMPA)
《最旬の「多幸感メイク」に驚きの声》佳子さま、“ふわふわ清楚ワンピース”の装いでメイクの印象を一変させていた 美容関係者は「この“すっぴん風”はまさに今季のトレンド」と称賛
NEWSポストセブン
ラオスに滞在中の天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《ラオスの民族衣装も》愛子さま、動きやすいパンツスタイルでご視察 現地に寄り添うお気持ちあふれるコーデ
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が真剣交際していることがわかった
水上恒司(26)『中学聖日記』から7年…マギー似美女と“庶民派スーパーデート” 取材に「はい、お付き合いしてます」とコメント
NEWSポストセブン
韓国のガールズグループ「AFTERSCHOOL」の元メンバーで女優のNANA(Instagramより)
《ほっそりボディに浮き出た「腹筋」に再注目》韓国アイドル・NANA、自宅に侵入した強盗犯の男を“返り討ち”に…男が病院に搬送  
NEWSポストセブン
ラオスに到着された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月17日、撮影/横田紋子)
《初の外国公式訪問》愛子さま、母・雅子さまの“定番”デザインでラオスに到着 ペールブルーのセットアップに白の縁取りでメリハリのある上品な装い
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(AFLO/時事通信フォト)
「“穴持たず”を見つけたら、ためらわずに撃て」猟師の間で言われている「冬眠しない熊」との対峙方法《戦前の日本で発生した恐怖のヒグマ事件》
NEWSポストセブン
ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン