元継父は容疑者について「シャイで人づきあいも下手な一匹狼だった。母親が甘やかして彼をダメにした」とも明かしている。
ニューヨークにあるバシリエビチ容疑者の実家の近隣住民は、「一家は問題を起こしたことはないが、近所づきあいでは孤立気味だった」と語る。
「道で会えば挨拶はするが、それ以上のつきあいはない。容疑者は物静かな青年で、出かけるところをほとんど見たことがない。だから、仕事や学校にも行っていなかったと思う」
一方で兵庫県姫路市に生まれた被害女性は、近所でも評判のお嬢様で、母親、弟、祖父と長らく暮らしていた。
「父親は鉄鋼関係の仕事でタイに赴任していたので、離れて暮らしていました。父親に会いに行くついでに家族旅行することが多く、小さい頃から海外には毎年のように行っていました」(近藤家知人)
成績も優秀だった女性は、地元の小学校を卒業してから兵庫県内でも有数の名門女子高に進学し、語学と音楽に熱中する日々を送った。
「きちんと挨拶する、礼儀正しい生徒でした。音楽が好きでブラスバンド部の活動に打ち込む一方、将来は英語教師など、英語を生かした職業に就くという夢も持っていました」(学校関係者)
卒業後は女子大学へ進み、米国にも留学した。
「外国人が道に迷っていたら自分で声をかけて助けるような優しい性格で、よく外国人の友人を自宅に招いていたそうです」(女性の友人)
大卒後は派遣社員として複数の企業に勤め、2年前から現在の勤務先の寮でひとり暮らしを始めた。
「一度は実家を出たかったようで、お母さんは『自分であっちを決めてきたの』と話していました。会社でも英語で困ったことがあると、彼女が頼りにされていたそうです」(前出・近所住民)
温かい家庭に恵まれた才女が、なぜ50kmも離れた土地に、会ったこともない外国人を訪ね、殺されなければならなかったのか──。
※女性セブン2018年3月22日号