だが、俳優の中でももっともっとハードルが高い一人、「木村拓哉」である。単独インタビューができるかどうか、なかなか「決定」が出なかったのだが、22.9%という最高視聴率の“お土産”をもったタイミングでかなったのである。
素地として、3年前に木村がテレビ朝日で初主演した連続ドラマ『アイムホーム』オンエア中にも『ドデスカ!』MCで木村と同い年の佐藤裕二アナが独占インタビュー。初のパパ役に挑戦した木村のドラマを見るため、名古屋のパパたちが早めに帰宅する「アイムホーム現象」について伝えていた。
さらに昨年は、木村の主演映画『無限の住人』の名古屋キャンペーンの際に行われた東海地区のテレビ局のインタビューでメ~テレが幹事局になったことなど“縁”が続いた。
あとは今回インタビューを担当した上坂嵩アナによる“強火な木村拓哉愛”がストレートに伝わったことも大きい。上坂アナは、ローカル局のアナウンサーならではのいい意味での腰の低さや、芸能人を相手にしたときの緊張からくる取っ散らかりぶりが見ていて面白く、『無限の住人』の際も木村の印象に強く残ったようだ。
『BG~』インタビューのラスト、「じゃあもう、いつでも来てください、取材に」と締めた木村は、席を離れた直後、スタッフに上坂アナの“出演”を提案。なんと7行もの台詞をもらい、第7話への出演が実現したのである。
実はそれより前、上坂が木村への“お土産”として渡したメ~テレのキャラクター、ウルフィも“出演”させてもらったし、上坂アナが事件リポーター役で出演した様子に密着するカメラを出させてもらうこともできた。
すべては座長・木村拓哉の提案から始まり、テレビ朝日ドラマ班の理解によって実現したことだが、それをまた長尺にて『ドデスカ!』でオンエアし、『ドデスカ!』自体も横並びトップの視聴率を記録した。もしかして名古屋の視聴者と木村拓哉が「相思相愛」という分析は当たっていたのかもしれない。
いずれにせよ、ローカル局ならではの番宣方法で地道にアプローチした結果の高視聴率。在京局の朝ワイドではやれなかったことばかりだったことは間違いないのである。