3月25日放送の12話では北川景子(31)演じる篤姫が13代将軍・徳川家定(又吉直樹、37)への輿入れに隠された斉彬の思惑を知る。次の将軍に慶喜(松田翔太、32)を推すため、自分が“政治利用”されると知った上で、父・斉彬の悲願のために身を捧げると覚悟を示した。この展開に大河愛好家のペリー荻野氏は涙したという。
「大成功した『篤姫』(2008年)のDNAをうまく継いでいるように思います。この調子で篤姫エピソードを重ねるタイミング。それなのに、特別編で水を差すのはもったいない」
特別編が放送された理由には15話(4月15日放送予定)に迫っている「斉彬の死」があるのではないかと、荻野氏は続ける。
「幕末モノの面白さである“政治的駆け引き”に西郷がほとんど関わらないため、ここまでは斉彬を主演といってもいい展開でした。
特別編での対談は『タスキを繋ぐふたり』と題されています。斉彬ロスによる視聴者離れを防ぐためにも、今一度“主人公は西郷だ”と視聴者に印象づけたいのでしょう」
ただ、前出・三木氏が指摘した通り、“1週休み”は視聴者にとっては流れを途切れさせるもの。最近のNHKでは、昨秋放送のドラマ『この声をきみに』(主演・竹之内豊)の第5話が衆院選に伴う政見放送で延期になり、翌週の放送では3.2%と同作の全8話中で最低となる視聴率を記録した苦い経験がある。
※週刊ポスト2018年4月13日号