「『モーニング・ヘッドエイク』と呼ばれる、脳腫瘍の代表的な症状です。健康な人でも、睡眠中に脳の圧力は高まりますが、脳腫瘍があると脳圧が異常に高くなり、起床時に頭痛が起きます。日中は脳圧が下がるため痛みが軽減されますが、咳をしたり力んだらまた痛くなる。目のかすみや視力低下など目の異変を併発することも多い」(同前)
命を失うリスクは高くないが、高齢者に多いのは“ピーン”と頭が膨らんで張っているような痛みだ。
「これは加齢による首の骨のずれなどによって、首の付け根を覆う神経が刺激されて生じる大後頭神経痛の症状です。首から後頭部、頭頂部にかけて張りつめた痛みがあります。慢性頭痛と違い、市販の鎮痛剤を飲んでも効き目がない。この症状が出たら脳神経外科の受診を勧めます」(同前)
前頭部の“ズキズキ”とした激しい痛みが数日にわたって続き、視力の異変を伴う場合は眼の病気の可能性がある。
「頭痛と合わせて光が眩しくなったり視野が狭くなる症状があれば緑内障が疑われる」(同前)
頭の場合、必ずしも痛みの強さと病気の深刻さが比例するとは限らないと留意しておきたい。
※週刊ポスト2018年4月27日号