今年のGWの連休は最大で9日間。神社仏閣のパワースポット巡りの計画も立て終えて、あとは当日になるのを待つだけの人も多いはず。でも、ちょっと待って! ご利益を求めるには、心構えと知識が必要だ。
縁結びのご利益があるとして有名で、パワースポットとしても注目を浴びている島根県出雲市の出雲大社。10月(出雲地方では神在月と呼ぶ)に神々が出雲に集まって、誰と誰の縁を結ぶかを相談するとされていることから、良縁を求めて全国から多くの参詣者が集まってくる。
「ご祭神の大国主大神様は“国づくりの神”とされていて、国土を広げるために何人もの妻をめとりました。そのため、最初の妻で、正妻の須勢理姫は嫉妬に苦しんだといいます。なので、“浮気くらいは大目に見る”“それでも彼氏が欲しい”という女性はいいですが、“浮気はNG”“誠実な恋人が欲しい”という人は縁結びを祈らない方が無難かもしれません」(宗教ジャーナリスト)
出雲大社には商売繁盛、五穀豊穣などさまざまなご利益があるので、“男女の縁”以外の「縁結び」を願って参拝してもいいかもしれない。
◆カップルが破局してしまうリスクも!?
京都府京都市の安井金比羅宮。神社名は“安井”だが、安易な気持ちでこの神社を参拝してはいけない。雑誌『宗教問題』編集長の小川寛大さんはこう話す。
「安井金比羅宮は“縁切り神社”として非常に有名な神社です。平安時代、政争に敗れて亡くなった崇徳天皇を祀る神社で、崇徳天皇の怨念が渦巻いているといわれています」
縁切りを願う人は、本殿に参拝した後、自分の身代わりの御札「形代」に願い事を書き、念じながら、絵馬の形をした巨石でできた碑の穴をくぐり、悪縁を切る。次に裏から表へとその穴をくぐることで、良縁を結ぶのだという。最後にその形代を碑に貼るが、
「碑には岩肌が見えないくらいぎっしりと形代が貼られています。その内容を見ると、『夫と浮気相手の縁を切ってください』『息子が嫁と切れますように』というものから、なかには『○○が地獄に落ちますように』というゾッとするようなものまで。切実に誰かと縁を切りたいという人は別ですが、そうでない人は気をつけた方がいいかもしれません」(前出・小川さん)
良縁でしっかりと結ばれた夫婦やカップルがお参りしても縁が切れることはないというが、軽い気持ちで立ち寄るスポットではないようだ。
※女性セブン2018年5月10・17日号