奇しくもいま、各界がセクハラ疑惑に揺れる中、45年前の事件に今日的価値を見出せるかどうかは読者に託された。司法の壁や人間の業、真相究明に賭けた記者魂の今昔など、この執念の事件簿には時代によって変わるものと変わらないものとが混在し、ドラマチックですらある。
【プロフィール】はやせ・けいいち:1937年大阪生まれ。1961年毎日新聞社入社。社会部記者や編集委員等を経て、1993年退職。現在客員編集委員。また複数の大学で教鞭を執り、現在は東洋英和女学院大学名誉教授。1982年『長い命のために』で大宅壮一ノンフィクション賞。他に『聖路加病院で働くということ』『大本襲撃──出口すみとその時代』『鮨を極める』等。「鮨屋で最近のお勧めは我孫子『司』『桜田』と経堂『喜楽』。僕は鮨より人に興味があるんだけど」。167cm、65kg、O型。
■構成/橋本紀子 ■撮影/国府田利光
※週刊ポスト2018年5月18日号