では、カフェメニューの強化で、今後どこまで客数の少ない時間帯であるアイドルタイムの集客を伸ばすことができるか。前述したように、もともとマクドナルドはファミリー層がメイン顧客のため、入りやすい雰囲気が強みです。実際、マクドナルドの広報担当者もこう話しています。
「多くのカフェ業態はビジネス層の利用が多く見られ、子供連れでは入りにくい雰囲気。マクドナルドはもともとファミリー層が中心のため、女子会やママさん会が盛り上がり会話の声が大きくなったとしても、周囲からの理解が得られやすい」
確かに、子供連れでカフェに行くとすれば、さすがにスターバックスは入りにくい。そう考えると、手軽に利用できるカフェ業態でマクドナルドの強力なライバルになりそうなのは、ドトールです。
ドトールは価格帯もマックカフェと同水準です。カフェラテはSサイズ250円。お菓子もシュークリームなら1個250円。また、ドトールは好きな飲み物とのセット価格も用意されています。例えば、人気のミルクレープとコーヒーのセット価格は570円。ドトールも白を基準としたカップとソーサーで提供されます。
ドトールの店内は高めのカウンター席は固定椅子が多いものの、一般席は可動椅子となっておりベビーカーを置いている人も見受けられます。手ごろな価格帯で子供連れでも入りやすく、マクドナルドと同様に客層を選ばないカフェ店舗であることが強みです。
カフェタイムの顧客争奪戦に参入するマクドナルドも、マカロンの再投入だけでは集客を格段にアップさせることは難しいでしょう。業績回復をより強固なものにするためには、他のカフェ業態を脅かすメニュー・サービスの強化策を次々と打ち出し、存在感を発揮しなければなりません。