他にも講師として訪れる現役アナやOG、OBがいて、授業中はもちろんだが、入社試験の時期が近づいてからも熱心に指導を続けてくれて、「合格した後も、アスク卒のアナウンサーが集まる飲み会に、わざわざ東京から駆けつけてくださる方もいた」と系列局の女子アナから聞いたことがある。
現在の代表は堀越むつ子氏で、アナウンス部長や広報局長などを経て現職に。アナウンサーがいまよりもずっと厳しく指導を受けた時代も御存じなら、マスコミの記者と各番組プロデューサーの懇親会を定例化することに尽力したのも堀越氏。そしてアスクの代表となり、ベテランアナウンサーらとタッグを組んで後進の指導にあたっているというワケだ。
現在、テレビ朝日の女子アナの中で、「好きな女性アナウンサーランキング」(オリコン調べ)最上位にいるのは、同局の女子アナ最年長となった大下容子アナ。その大下アナが「『美しく、ていねいに話す』心掛けが、かならず仕事にも役立ちます」と帯に一文を寄せた『はじめの1分で信頼を勝ち取る 声と話し方』(テレビ朝日アスク著)なる単行本は、アナウンサーのみならず、ビジネスマンの教則本としても話題になりつつある。
同書では、件の大下アナや、『報道ステーション』の小川彩佳アナ、『グッド!モーニング』の松尾由美子アナ、『スーパーJチャンネル』の久富慶子アナ、『ミュージックステーション』の弘中綾香アナら、人気女子アナたちが“取材協力”をしている。
実はアスクは、アナウンサー養成のみならず、「話し方教室」の運営もしていて、代表の堀越氏は「相手を思いやる話し方を学びたい方にも、すぐに役立つ」と胸を張る。
いま「アスク」が募集しているのは「2020年採用 就職セミナー」6月クラス。アナウンサー養成の無料説明会や、朝日新聞デジタル無料勉強会など、HPの細やかさと華やかさを見ても、「合格実績No.1」であることがよくわかる。
話は戻るが、「力試し」でアナウンサー試験を受ける前に、アナウンススクールで話し方の勉強をすることは一般企業での就活にも役立つのは間違いない。『はじめの1分で信頼を勝ち取る 声と話し方』を読んで、ますますそう思った。