具体的な方法としては、去年のスケジュール帳を見て3割サボることを考え、その時間を予行演習に使う。普通の日本企業の場合、3割くらいサボってもクビにはならないから、その恩恵を存分に享受すればよいのである。もし、そのチャレンジに全部失敗したら、起業は諦めておとなしく引退し、隠居したほうが賢明だろう。
サラリーマンは40歳までに出世していなかったら、もう出世する見込みはほとんどない。出世していたとしても、それはたまたま運の良い部門の仕事を担当したり、上司に目をかけられたりしたことによる“他人任せ”の人生だ。
しかし、自分の人生は自分で操縦桿を握ってコントロールすべきであり、そのためには40代・50代で起業の予行演習を重ねておかねばならない。その結果、60代・70代で起業家になって成功すれば、会社の出世競争で負けたとしても、人生の競争では勝てるのだ。
※SAPIO2018年5・6月号