芸能

クイズ番組はスマホ時代に強い、しかも不況にも強い

人気番組『東大王』に出演する東大生・伊沢拓司

 夕食を終えた月曜日の夜、田中絵美さん(40才・仮名)一家はリビングで食い入るようにテレビを見つめていた。普段はスマホばかりいじっている中学2年生の娘も、手が止まっている。緊迫した雰囲気のリビングに、アナウンサーの声が響き渡る。

《1983年の大河ドラマ『徳川家康』で主人公を演じたのは?》。「津川雅彦!」。

 静寂の間を突いて、真っ先に声を上げたのは、義父の田中源三郎さん(75才・仮名)だった。見事、正解。娘は「フツー、こんな渋い問題、わかんなくない?」とブツブツと文句を言っているが、義父は得意気だ。

 最近の田中家の楽しみは、毎週月曜日に『クイズプレゼンバラエティーQさま!!』(テレビ朝日系)を見ながら家庭内クイズ対決をすること。これをはじめてから、家族の距離はグッと近づいた。

『Qさま!!』だけでなく、『東大王』(TBS系)、『ネプリーグ』(フジテレビ系)、『今夜はナゾトレ』(フジテレビ系)など、今テレビをつければクイズ番組が花盛り。お笑い評論家のラリー遠田氏が解説する。

「長時間見ないとおもしろさが伝わらないコント番組などは、少しスマホをいじっている間についていけなくなってしまう。一方でクイズ番組は出題から答えに至るまで1分もかからず、スピーディーな展開な上に、そのスリルがたまらない。スマホを片手に視聴するのが当たり前になった今、クイズ番組は視聴者のニーズに合致するんです」

 内容はもちろん、クイズ芸人の代表格であるロザンの宇治原史規(42才)や東大王の水上颯(22才)など、個性豊かな出演者たちの応酬も魅力の1つだ。

「オードリーの春日が意外とクイズに強くて、東大王らと対等に渡り合うなど、出演者の意外な一面を見られるのもおもしろい」(視聴者)

◆クイズに負けると、スタッフルームから悲鳴が!

 出演者もただクイズに解答するだけでなく、番組を盛り上げるための努力を欠かさない。知識豊富な東大生軍団に芸能人たちがクイズ対決を挑み、芸能人が勝ったら賞金100万円を獲得する人気番組『東大王』に出演する東大生・伊沢拓司(24才)が言う。

「ぼくたちは、芸能人に立ちはだかるクイズ王。クイズ王たるもの、常に堂々としていなければならない。相手にプレッシャーをかけるべく、大声で自信満々に答えようと心がけています」

 演出だけでなく、正解するための努力も惜しまない。どんな問題が出ても対応できるよう、常に情報のインプットをしているのだという。

関連記事

トピックス

《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
大阪桐蔭野球部・西谷浩一監督(時事通信フォト)
【甲子園歴代最多勝】西谷浩一監督率いる大阪桐蔭野球部「退部者」が極度に少ないワケ
NEWSポストセブン
がんの種類やステージなど詳細は明かされていない(時事通信フォト)
キャサリン妃、がん公表までに時間を要した背景に「3人の子供を悲しませたくない」という葛藤 ダイアナ妃早逝の過去も影響か
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
女性セブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平の通訳・水原一平氏以外にもメジャーリーグ周りでは過去に賭博関連の騒動も
M・ジョーダン、P・ローズ、琴光喜、バド桃田…アスリートはなぜ賭博にハマるのか 元巨人・笠原将生氏が語る「勝負事でしか得られない快楽を求めた」」
女性セブン
”令和の百恵ちゃん”とも呼ばれている河合優実
『不適切にもほどがある!』河合優実は「偏差値68」「父は医師」のエリート 喫煙シーンが自然すぎた理由
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン