国際情報

韓国人の名前、欧米迎合的な英語表記にして得意気なのはなぜ

評論家の呉智英氏

 名前を外国でどう表記するのかは、正解がなかなか見えない難しい問題だ。日本人の名前をアルファベット表記にする場合は、ローマ字表記の方法にあわせるのが普通だ。ところが、そういった原則を無視して英米人風に置き換える方法が、韓国では通常らしい。評論家の呉智英氏が、グローバルな観点からの名前の表記について考えた。

 * * *
 五月九日、北朝鮮に拘束されていた三人のアメリカ人が解放された。先行きには不安がありすぎるけれど、まずは明るいニュースだ。

 この三人、少し前の先行報道ではただアメリカ人とだけしか分からず、漠然と白人、あるいは黒人だろうと思っていたが、三人とも朝鮮系アメリカ人だった。実業家だったり研究者だったりで、米国籍を有しつつ北朝鮮で仕事をしていたらしい。いずれもなかば冤罪で拘束された。名前は、キム・ドンチョル、キム・サンドク、キム・ハクソン。朝鮮名である。

 各紙一斉に報じた中、興味深かったのは、朝日新聞と産経新聞とで名前の表記法が違っていたことだ。朝日は、キム・ドンチョルなど姓・名の順、産経は、ドンチョル・キムなど名・姓の順。

 一般に東洋人は姓・名、欧米人は名・姓である。ただ、この三人は国籍Nationalityはアメリカ人、民族Ethnicは朝鮮人であるから、両様の表記になった。朝日が民族派、産経がアメリカ派、てことはないだろう。だって、両紙とも他の記事では、不徹底だから。

関連記事

トピックス

《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
大阪桐蔭野球部・西谷浩一監督(時事通信フォト)
【甲子園歴代最多勝】西谷浩一監督率いる大阪桐蔭野球部「退部者」が極度に少ないワケ
NEWSポストセブン
がんの種類やステージなど詳細は明かされていない(時事通信フォト)
キャサリン妃、がん公表までに時間を要した背景に「3人の子供を悲しませたくない」という葛藤 ダイアナ妃早逝の過去も影響か
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
女性セブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平の通訳・水原一平氏以外にもメジャーリーグ周りでは過去に賭博関連の騒動も
M・ジョーダン、P・ローズ、琴光喜、バド桃田…アスリートはなぜ賭博にハマるのか 元巨人・笠原将生氏が語る「勝負事でしか得られない快楽を求めた」」
女性セブン
”令和の百恵ちゃん”とも呼ばれている河合優実
『不適切にもほどがある!』河合優実は「偏差値68」「父は医師」のエリート 喫煙シーンが自然すぎた理由
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン