国内

ポールを使って歩くノルディック・ウオーキングで認知症予防

今回で5回目の開催となる『ソーシャル・ウォーキング(R)』イベント

「アメリカのピッツバーグ大学が行った研究では、一般に加齢とともに縮小する海馬(記憶をとどめたり新しいことを覚える機能を司る部位)が、ウオーキングをしていた人は大きくなったという結果もあります」

 そう語るのは、東京都健康長寿医療センター研究所の藤原佳典さん。特に、『ソーシャル・ウォーキング』は生理的・認知的の両面からアプローチするプログラムで経済産業省の「将来の介護需給に対する高齢者ケアシステムに関する研究会」のモデル事業にもなっている。藤原さんもこの活動を推進している。

 尿もれケアによる閉じこもり予防や認知症予防を研究するユニ・チャームが、東京都健康長寿医療センター研究所監修のもとに考案したプログラムだ。そこで、実際に『ソーシャル・ウォーキング』を体験してみることにした。

 初夏のような日差しの4月21日『ソーシャル・ウォーキング』の体験会が行われ、総勢58人、平均年齢70才が葛西臨海公園・海浜公園(東京都江戸川区)に集まった。初めに藤原さんによる認知症予防の講義を聞き、目的意識を持って、ノルディックウオークに臨んだ。

 指導するのは全日本ノルディック・ウォーク連盟公認主席指導員の芝田竜文さんだ。

「ノルディックウオークは、足とポールの4点で支えるので、普通の歩行や1本杖よりも転倒不安や足腰への負担を軽減します。自然と歩幅が広くなり、リズムがついて歩くスピードも速まります。

 また、普通のウオーキングでは主に下半身しか鍛えられませんが、ノルディックウオークは上半身も使うので、全身の90%近い筋肉が鍛えられ、消費エネルギーも約20%アップします」(芝田さん)

 初めての人は、同じ側の手と足が一緒に前に出てしまったりすることもあるが、要は大きく腕を振って歩く要領だ。

「“右手と左足を前”の体勢から歩き出せば自然に手足が協調します。その協調性刺激が脳によいのです。背筋を伸ばしてきれいに歩けるので、ファッションモデルのウオーキングフォーム矯正にも使われているんですよ」(芝田さん)

 歩くための筋肉をしっかり使うことで、尿もれにかかわる骨盤底筋も鍛えられる。

関連キーワード

トピックス

Instagramにはツーショットが投稿されていた
《女優・中山美穂さんが芸人の浜田雅功にアドバイス求めた理由》ドラマ『もしも願いが叶うなら』プロデューサーが見た「台本3ページ長セリフ」の緊迫
NEWSポストセブン
トンボをはじめとした生物分野への興味関心が強いそうだ(2023年9月、東京・港区。撮影/JMPA)
《倍率3倍を勝ち抜いた》悠仁さま「合格」の背景に“筑波チーム” 推薦書類を作成した校長も筑波大出身、筑附高に大学教員が続々
NEWSポストセブン
12月6日に急逝した中山美穂さん
《追悼》中山美穂さん、芸能界きっての酒豪だった 妹・中山忍と通っていた焼肉店店主は「健康に気を使われていて、野菜もまんべんなく召し上がっていた」
女性セブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
【入浴中の不慮の事故、沈黙守るワイルド恋人】中山美穂さん、最後の交際相手は「9歳年下」「大好きな音楽活動でわかりあえる」一緒に立つはずだったビルボード
NEWSポストセブン
結婚披露宴での板野友美とヤクルト高橋奎二選手
板野友美&ヤクルト高橋奎二夫妻の結婚披露宴 村上宗隆選手や松本まりかなど豪華メンバーが大勢出席するも、AKB48“神7”は前田敦子のみ出席で再集結ならず
女性セブン
スポーツアナ時代の激闘の日々を振り返る(左から中井美穂アナ、関谷亜矢子アナ、安藤幸代アナ)
《中井美穂アナ×関谷亜矢子アナ×安藤幸代アナ》女性スポーツアナが振り返る“男性社会”での日々「素人っぽさがウケる時代」「カメラマンが私の頭を三脚代わりに…」
週刊ポスト
NBAロサンゼルス・レイカーズの試合を観戦した大谷翔平と真美子さん(NBA Japan公式Xより)
《大谷翔平がバスケ観戦デート》「話しやすい人だ…」真美子さん兄からも好印象 “LINEグループ”を活用して深まる交流
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
「服装がオードリー・ヘプバーンのパクリだ」尹錫悦大統領の美人妻・金建希氏の存在が政権のアキレス腱に 「韓国を整形の国だと広報するのか」との批判も
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《私には帰る場所がない》ライブ前の入浴中に突然...中山美穂さん(享年54)が母子家庭で過ごした知られざる幼少期「台所の砂糖を食べて空腹をしのいだ」
NEWSポストセブン
亡くなった小倉智昭さん(時事通信フォト)
《小倉智昭さん死去》「でも結婚できてよかった」溺愛した菊川怜の離婚を見届け天国へ、“芸能界の父”失い憔悴「もっと一緒にいて欲しかった」
NEWSポストセブン
再婚
女子ゴルフ・古閑美保「42才でのおめでた再婚」していた お相手は“元夫の親友”、所属事務所も入籍と出産を認める
NEWSポストセブン
54歳という若さで天国に旅立った中山美穂さん
【入浴中に不慮の事故】「体の一部がもぎ取られる」「誰より会いたい」急逝・中山美穂さん(享年54)がSNSに心境を吐露していた“世界中の誰より愛した人”への想い
NEWSポストセブン