一方で学生結婚から21才で出産し、仕事と子育てに走り続けてきた勝間さんには、「女性への恋愛感情」で悩む時間もなかった。しかし今、50才を目前に仕事も子育てもひと段落し、ふと立ち止まった時に彼女と出会った。そして“好きな人に性別は関係ない”と改めて気づく。
50才を迎える年齢になって、ある日女性が恋愛対象になるということは、誰にでも起こり得ることなのかもしれない。結婚生活20年目の主婦・A子さん(46才)が語る。
「子供が高校を卒業してようやく子育てから解放されました。実は結婚以降、性生活が苦痛で、ずっと違和感があり、“もしかしたら自分は女性のパートナーを望んでいたんじゃないか”と思うことがあります。でもこの年になって誰にも相談できないし、女性と知り合うきっかけもわかりません。ただ、自分の心に嘘をついたままこれからの30年を過ごしていくのも嫌なんです。どうすればいいのか…」
夫がいる。子供もいる。でも、何かが違う。自分は本当は、女性が好きなのではないか――人知れずそんな悩みを抱える女性は少なくないという。勝間さんはこんなメッセージを送る。
「自分の中で悩んでぐるぐる回っていても何も変わりません。まずは勇気を出してLGBTの当事者たちと直接話をしてみることです。私も増原さんに会い、レインボーパレード(2016年5月のLGBT関連イベント「東京レインボープライド」)に参加したことで自分が変わりました」(勝間さん)
勝間さんは著書『恋愛経済学』(扶桑社刊、2011年)でこう書いている。
《私は「恋愛至上主義者」です。恋愛は人生の最高の喜びだと考えています。そればかりでなく、恋愛は自分を成長させる最高の「投資」であり、人生を立て直す必要のあるときには最高の「特効薬」だと信じています》
年齢を重ねてこそ、“恋愛”は必要なのかもしれない。勝間さんの言葉を私たちはどう受け止めるか。
※女性セブン2018年6月14日号